キャリアプランの立て方完全ガイド|メリット、職種別・年代別の考え方を解説
監修者
古田文子
フミコ人材育成研究所代表
■資格
国家資格キャリアコンサルタント
心理相談員
メンタル心理カウンセラー
上級心理カウンセラー
この記事でわかること
- キャリアプランとは、将来の方向性や理想像を実現する具体的な行動計画を立てること
- キャリアプランを立てることで、モチベーション向上やキャリア選択の判断基準明確化といったメリットを享受できる
- 転職時はミスマッチを防ぐため、面接でキャリアプランについて質問されるケースがある
- 面接で好印象を残すためには、職種や年代に合ったキャリアプランを立てておくことが大切
キャリアプランとは、将来就きたい仕事や働き方の方向性を決定し、その実現に向けて行動計画を立てることです。単に理想を思い描くだけでなく、自己分析による過去の棚卸しを経て、現状とのギャップを把握する必要があります。
キャリアプランを立てると、仕事のモチベーションが高まったり、面接対策や応募書類作成の参考になったりするなど、さまざまなメリットを得ることが可能です。
この記事では、キャリアプランの基礎知識や立て方を踏まえつつ、面接での回答例文を紹介します。
監修者からのファーストアンサー: キャリアプランは、未来に向けて自分らしい歩み方を描くための道しるべです。目標がはっきりしていることで、迷う場面でも心がぶれず、自分の強みや価値観を大切にしながら、納得のいく選択ができるようになりますよ。
キャリアプランとは何か
キャリアプランとは、将来就きたい仕事や働き方の方向性を定めたうえで、理想を実現するために具体的な行動計画を立てることです。行動計画そのものを指す用語として使われることもあります。
キャリアプランを立てると、自分が身に付けるべき経験やスキルが明らかになり、目標達成までの道筋を描けるようになります。
なお、プランを作成する際は、長期・中期・短期と段階別に目標を立てると効果的です。長期目標達成に向けて中期目標を、中期目標達成に向けて短期目標をといった具合に逆算すれば、一貫性のあるプランを作成できます。
キャリアプランは面接で質問されるケースが多いため、事前に準備しておくことが大切です。
キャリアプランとキャリアパス・キャリアデザインとの違い
キャリアプランと混同されやすい用語に「キャリアパス」「キャリアデザイン」があります。
キャリアパスとは、昇進や異動などの道筋であり、企業組織でキャリアを築くための過程です。キャリアプランは個人(自分)で立てるのに対し、キャリアパスは企業側から提示される点が異なります。
一方、キャリアデザインは将来なりたい理想像を設計することです。キャリアプランは理想を叶えるための計画であり、最終的な目標がキャリアデザインに該当します。
それぞれキャリアと関連性がある点は共通していますが、用語自体の意味は異なるため使い分けに注意しましょう。
入社後の人事評価でもキャリアプランは必要
キャリアプランは就職・転職の面接だけではなく、入社後にも重要な役割を担う要素です。将来の目標を明確にすれば、人事評価において進捗や実績を伝えやすくなるので、着実にキャリアを積み重ねることができます。
さらに、キャリアプランを立てると、高いモチベーションで仕事に取り組めるようになります。このように、自身の成長につながる点を考慮しても必要不可欠です。
キャリアプランを立てる5つのメリット
キャリアプランを立てることで、以下の5つのメリットが発生します。
- 今後やるべきことが明確になる
- 仕事のモチベーションがアップする
- キャリア選択の判断基準になる
- チャンスをつかみやすくなる
- 自分に合う企業に転職しやすくなる
各メリットの詳細も解説します。
1.今後やるべきことが明確になる
キャリアのゴールを設定すれば、今の自分に求められる行動やスキルがはっきりと見えるようになります。今後やるべきことが明確になれば、目標に優先順位をつけて効率的に行動できるようになるので、漠然とした不安が解消されるとともに仕事へのストレスも和らぐでしょう。
また、将来の目標から逆算して計画を立てるため、効率的に努力できるようになることもメリットです。限られた時間を有効活用すれば、スケジュールに余裕が出てくるので、資格の勉強などプラスアルファのタスクにも取り組みやすくなるでしょう。
2.仕事のモチベーションがアップする
目標や理想像を明確にすれば、日々の業務が将来のキャリアアップに向けたステップと感じられるので、仕事に対するモチベーションがアップします。成長実感や成功体験を得られるようになり、「努力は報われる」という感覚がモチベーションの維持・向上につながるため、より主体的かつ前向きに仕事を遂行できるでしょう。
また、自分の価値観に合った働き方を目指せるため、仕事に対する満足度や納得感が高まることもメリットです。
3.キャリア選択の判断基準になる
終身雇用制度が崩壊した現代において、キャリアプランを作成しておけば転職や結婚といったライフイベントが起こる人生の転換期に軸のある判断ができるようになります。現状を客観的に把握できるうえ、キャリア選択の判断基準がはっきりするため、理想実現に向けた有益な意思決定が可能です。
また、プラン作成を通して、現職では理想を実現できないと判断できるケースもあります。OpenWorkのクチコミから、キャリアプランがきっかけで退職に至った事例を紹介するので、以下も併せてご確認ください。
働きがい・成長: キャリアプランは会社に決められるため、自分で意識したキャリアプランを描くことはできない。上司との出会いなど、運不運に左右される点が大きい。社内研修などは充実しているため、そういう意味でのキャリア開発や成長は他の企業に比べるとできるかもしれない。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: 自分の描くキャリアプランをこの企業では達成できないと感じたため。住友電工は、社員のキャリアについて社員の意思よりも会社の意思を強く反映する企業文化であるため自律的にキャリア形成をしようと考えた。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: 会社から私に期待するキャリアプランと、私の持っているキャリアプランが一致しないため、退社を検討しております。年に一度、人事面談で希望を言う機会があるものの、面談で希望した内容が反映されたという話は、私の知る限り皆無です。今後も会社のための、会社が決めたキャリアプランに従う事は避けたいため、退社する意向です。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: 自分のキャリアプランと会社の育成方針に相違を感じているため。現職では10年後、20年後に、ある意味のプロになれるかもしれないが、社内しか通用しない知識が多く、短期間での成長スピードに満足できないため、外資系企業への転職を検討している。
この社員クチコミを見る >>クチコミからは、個人の描く理想と会社の育成方針との間に生じる「ズレ」が、退職を決意させる大きな要因となっていることが分かります。
「会社の意向が優先され、自身の希望が反映されない」「このままでは社内でしか通用しないスキルしか得られない」といった声は、キャリアの主導権を自ら握りたいと考える現代の労働者の意識を象徴しています。
変化の激しい時代において、主体的にキャリアを築くためには、まず自身のプランを明確に描くことが不可欠と言えるでしょう。
専門家アドバイス: 企業の育成方針と個人が考えるキャリアプランのズレが退職の契機となるというクチコミは、現代の働き手がキャリアの主導権は自分で握りたいと願っていることの表れと言えるでしょう。主体的にキャリアを築くためには、自分の価値観や望む働き方、どんなスキルを身につけて活かしたいと考えるかといった「自分軸」を言語化することがスタートになります。その上で、企業との関係性を「対等な協働の場」へ捉え直すことがキャリアの自律性を高める一歩となるでしょう。
4.チャンスをつかみやすくなる
キャリアプランがあれば、理想実現に向けて自分が何をすべきか把握できるので、突然チャンスが訪れた際にも自信を持って一歩踏み出せるようになります。周囲を見る余裕が生まれて、状況の変化を敏感に感じ取れるため、チャンスをつかみやすくなることがメリットです。
また、面接対策や応募書類作成に取り組む際、キャリアプランは有益な参考資料となります。就職・転職のチャンスを逃さないためにも、準備の一環としてプランを作成しておきましょう。
5.自分に合う企業に転職しやすくなる
キャリアプランを立てる際、自己分析を通して自分自身を客観視できます。自分の性格やニーズを見つめ直せば、自分に合った企業を選びやすくなるため、結果的に転職時のミスマッチを防止できることがメリットです。
ミスマッチが発生した場合、転職した本人はもちろん、企業にとってもリスクや損失の原因になりかねないので、5年後・10年後のビジョンも見据えて転職先を選ぶ必要があります。
【ステップ別】失敗しないキャリアプランの立て方
キャリアプランの立て方は、以下の4ステップから構成されています。
- 自己分析で過去の経験を棚卸しする
- 現在の状況を把握する
- 将来の理想像をイメージする
- 理想像の実現に向けたロードマップを描く
各ステップの詳細も押さえておきましょう。
【STEP1】自己分析で過去の経験を棚卸しする
キャリアプランを作成する場合、まずは過去・現在・未来の視点に基づいて自己分析を行ないます。自己分析を通して過去の職務経験や実績、現状身に付いているスキル、仕事に対する価値観などを客観視しましょう。
仕事でやりがいを感じたことや辛かったこと、周囲に評価されたことなどを振り返ると、仕事への原動力を把握できるようになります。
【STEP2】現在の状況を把握する
自己分析による過去の棚卸しが完了したら、次は自分が置かれている現在の状況をあらためて把握します。仕事で大切にしている考え方や価値観、現職で不満に感じていることなどを見つめ直しましょう。
自覚している課題や悩みだけではなく、周囲の評価も含めて客観的な視点から自分を理解することが大切です。自分の趣味や理想のワークライフバランスなど、プライベートな部分も見つめ直すことで、自分自身に対する理解度が高まるでしょう。
【STEP3】将来の理想像をイメージする
現状を把握できたら、次は将来なりたい自分の姿をイメージします。将来就きたい仕事やポジション、実現したい働き方などを考慮しつつ、理想像をイメージしましょう。
単に「〇〇になりたい」とアバウトに思い描くのではなく、5年後・10年後などの時間軸を加えつつ、将来の理想像をできるだけ具体的にイメージすることが大切です。例えば、「5年後には管理職に就く」「10年後には年収600万円を達成する」といった具合で指針を示すと、そのあとの行動計画を立てやすくなります。
なお、将来の理想像は仕事に直結しない内容でも構いません。「10年後には貯金を1,000万円にしたい」「10年以内に海外へ移住したい」など、プライベートでの目標もイメ―ジしてみましょう。
【STEP4】理想像の実現に向けたロードマップを描く
将来の理想像を具体的にイメージできたら、現状とのギャップを埋めるために何が必要かを考えます。経験・実績・スキル・資格など、理想像の実現に向けて欠かせない要素を洗い出し、マイルストーン(中間目標)に組み込みましょう。
マイルストーンはゴールとなる理想像と同様、時間軸を含めて具体的な道筋をイメージすることが大切です。「1年後に〇〇の資格を取得する」「3年以内に〇〇のプロジェクトに参画する」など、ゴール達成までのビジョンを描き、以下のようなロードマップに反映しましょう。

なお、ゴールから逆算して「〇歳までに〇〇を達成する」と年齢で区切る方法もあります。
専門家アドバイス: キャリアプランは、未来の自分を思い描くだけでなく、今の一歩に結びつけてこそ、その力を発揮します。STEP4では、なりたい姿と今の自分との間にある距離を見つめながら、日々の暮らしに少しずつ学びや経験を取り入れていくことが大切です。理想に近づく道は、焦らず、丁寧に積み重ねていきましょう。
年代で異なるキャリアプランの考え方
キャリアプランは、転職を考えている人だけが用いるものではありません。価値観やテクノロジーの変化が激しい現代において、自分の市場価値を維持して納得感のあるキャリアを歩むために、すべてのビジネスパーソンにとって重要な役割を担っています。
ここでは、年代によってキャリアプランの考え方が変わる理由と、具体的な考え方について解説します。
新卒・20代の場合
新卒・20代は大学や専門学校を卒業したばかりであり、社会に出て間もない時期です。当然ながら社会人経験も浅いので、与えられた仕事をこなすだけで精一杯かもしれません。
研修期間中はキャリアプランを考えるより、まずは目の前の仕事に全力で取り組み、基本的なスキルや経験を積むことに集中しましょう。最初は先輩社員が指導してくれますが、早く成長したいなら「教えてもらう」という受け身の姿勢ではなく、自発的に学ぶ意欲を見せることが大切です。
さまざまな業務を経験する過程で、興味のある業務や自分の得意分野を見つけておくと、キャリアプランを立てる際にゴールやマイルストーンを設定しやすくなります。キャリアプラン作成後も定期的に内容を見直し、今後の方向性や理想像を探りましょう。
30代の場合
30代になるとスキルや経験が充実することもあり、中堅社員として専門性やマネジメント能力が問われ始めます。昇進・転職・結婚・出産といったライフイベントも増えるため、キャリアの方向性を具体的に選択すべき「分岐点」となる時期です。
特定の分野における専門性を追求する「スペシャリスト」か、あるいはチームや部署を率いる「マネジメント」か、目指すべき方向性を定めることになります。今まで培ってきたスキルや経験はもちろん、企業の状況や上長からの評価による影響も想定されるため、実現可能なキャリアプランを考えておくことが大切です。
ライフイベントの変化やワークライフバランスも考慮しつつ、仕事とプライベートを両立できる働き方を計画に盛り込みましょう。
40代の場合
40代は管理職など責任ある立場に就き、今まで積み重ねてきた経験を組織全体の成果につなげることが期待される時期です。自分のスキルや経験を活かし、組織にどう貢献できるかを具体的に示す必要があります。
キャリアの集大成を迎える時期でもあるので、3つの視点「Will・Can・Must(やりたいこと・できること・やらなければならないこと)」を意識し、明確なキャリアプランを立てましょう。
また、40代で中小企業に転職する場合、収入減やスキルの陳腐化といったリスクが生じます。単に安定だけを求めるのではなく、リスキリング(新たなスキルの習得)に励んだり、職場を越えて幅広い人脈を築いたりするなど、自分の価値を高め続ける姿勢が必要不可欠です。
専門家アドバイス: キャリアプランは、年齢やライフステージによって自然に変化するものです。だからこそ、節目ごとに立ち止まって「今の自分に合っているかな?」と振り返ることが大切です。働き方や考え方が変わる中で、自分らしい道を少しずつ描き直していく柔らかさが、未来への安心につながります。
【職種別】転職活動におけるキャリアプランの回答例文
転職で面接を受ける際、面接官からキャリアプランについて質問されるケースがあります。その理由は大きく分けると、以下の4つです。
- 採用のミスマッチを防ぐため
キャリアプランを確認し、応募者の理想像を自社で実現できるか判断する - 自分の将来を考えているか見極めるため
将来を見据えた応募であり、高いモチベーションで仕事に取り組める人材かチェックする - 主体性や計画性があるか見極めるため
主体的にキャリアプランを作成し、計画に沿って行動しているか問う - 仕事に対するマインドを知るため
応募者がどのようなマインドで仕事と向き合っているかチェックする
上記を踏まえつつ、キャリアプランの質問に対する回答例文を職種別に紹介するので、ぜひ参考にしてください。
事務職におけるキャリアプランの回答例文
【例1】
まずは、一日も早く御社の業務の流れを理解し、正確な対応ができるよう努めてまいります。
現在は、近年多くの企業で導入が進んでいるRPAやGASといったツールについて、自主的に学習しております。将来的には、これらの知見を活かして定型業務の自動化プロジェクトなどを主導し、部署全体の生産性向上に寄与していく所存です。
【例2】
前職では、請求書発行や経費精算といった日常業務に加え、月次決算の補助業務も担当しておりました。現在は、簿記2級の知識を活かしながら、より専門性を高めるために簿記1級の取得を目指しています。
御社に入社後は、3年以内に年次決算の主担当を任せていただけるレベルを目指すとともに、財務諸表の分析にも取り組みたいと考えております。将来的には、経営層の意思決定を支える財務スペシャリストとして、御社の成長に貢献していく所存です。
営業職におけるキャリアプランの回答例文
【例1】
まずは営業担当者として、御社の主力製品である『〇〇』の営業活動において、早期に高い営業成果を上げられるよう努めてまいります。3年後には、自身の成功ノウハウを体系化し、チーム全体に共有することで、自らも成果を上げながらチームをけん引できるような立場を目指しています。
将来的には、営業部門全体の戦略立案や人材育成にも携わり、御社の事業成長を牽引していく存在になりたいと考えております。
【例2】
まずは営業職として、御社の顧客基盤や製品について深く理解し、トップクラスの成果を出すことに全力を注いでまいります。その過程で得られたお客様のニーズや課題、市場の動向を分析し、レポートにまとめるだけでなく、その分析結果を基にマーケティング部門と連携し、新商品の企画や既存サービスの改善提案に繋げたいと考えております。
技術(エンジニア)職におけるキャリアプランの回答例文
【例1】
御社の主力サービスである「〇〇」の技術ブログを拝見し、パフォーマンス改善のために△△(技術名)を導入された記事に深く感銘を受けました。
私はこれまで、□□(言語)を用いたバックエンド開発を主軸に経験を積んでまいりましたが、現在は御社でも採用されている△△やクラウドネイティブ技術についての学習を進めております。入社後は、一開発メンバーとして早期に業務を習得し、プロダクトの機能開発で貢献したいと考えております。
【例2】
前職ではチームリーダーを務め、個々のエンジニアの強みを引き出しながらチーム全体の開発速度向上に取り組み、その過程にやりがいを感じてまいりました。
入社後は、まず担当領域の開発に責任を持ち、御社の開発文化やビジネスへの理解を深めてまいります。そのうえで、コードレビューや個別の面談などを通じて積極的に若手メンバーの育成にかかわりたいと考えております。5年後を目標に、技術的な意思決定の質とチームメンバーの成長の両面に責任を持つエンジニアリングマネージャーとして、開発組織全体の生産性向上に貢献していく所存です。
その他の専門職におけるキャリアプランの回答例文
経理・製造職・看護師といった専門職の場合、職種の性質や状況を踏まえて回答しましょう。
【経理】
まずは月次・年次決算を正確に実施し、御社の経理業務の土台をしっかり支えることに注力いたします。そのうえで、現在勉強中の簿記1級の知識を活かし、3年後には連結決算や開示業務などのより専門性の高い業務にも積極的に挑戦したいと考えております。
将来的には、財務分析を通じて事業部門の課題を明らかにし、コスト削減や投資判断に対して改善案を提案することで、経営判断の一助となることを目指します。
【製造職】
入社後は、まず御社の製造工程と品質基準を確実に習得し、担当ラインでの不良品率を限りなくゼロに近づけることを目標とします。中期的には、現場の5S活動や改善提案を主導し、ライン全体の生産性向上に貢献したいと考えております。
将来的には、品質管理の知識とリーダーシップを活かして後進の技術指導を行なうとともに、他部署とも連携し、工場全体の品質保証体制を強化できる製造リーダーを目指していく所存です。
【看護師】
これまでの看護助手としての経験を基盤に、まずは病棟看護師として一日も早く独り立ちし、安全で質の高いケアを提供することに注力いたします。特に御院が強みとされている〇〇(循環器、がん治療など)の領域について深く学び、3年後を目処に認定看護師の資格取得に挑戦したいと考えております。
将来的には、その専門性を活かしてチーム全体の看護の質向上をリードするとともに、後輩の指導や業務改善にも積極的に取り組みたいです。日々の業務を着実にこなすだけでなく、患者様と病院の双方に貢献できる看護師を目指します。
キャリアプランを立てるときの注意点
キャリアプランを立てる場合、以下の2点に注意する必要があります。
- 実現可能かつ具体的な内容にする
- 定期的にプランを見直しする
何にどう注意すべきか詳しく解説します。
実現可能かつ具体的な内容にする
キャリアプランの絶対条件は、実現可能な目標を設定することです。仮に現実からかけ離れたプランを設定した場合、人生設計に矛盾が生じてしまいます。
そして、目標はできるだけ具体的な内容にすることも大切です。「いつまでに」「どこで」「何を達成するのか」を考えつつ、誰が見ても理解できるように提示する必要があります。
また、目標を立てる際は結婚や出産、マイホームの購入といったライフイベントもプランに盛り込むと、より具体性がアップします。
キャリアプランに実現性や具体性が欠けている場合、面接で「現状を把握できていない」「自社にマッチする人材ではない」と判断される可能性があります。
定期的にプランを見直しする
キャリアプランは1度立てて終わりではなく、定期的な見直しや修正が必要です。実際、プランどおりに進まないケースも多いので、年1回程度のペースで達成度や進捗を見直しましょう。
また、キャリアプランは将来を描いた計画なので、現実の労働環境や自分の価値観が変わった場合、プランの内容を変更したほうが良いケースもあります。例えば、20代にキャリアプランを作成した場合、仕事の経験を積み重ねた30代にプランを見直すと、変更すべき内容が見つかりやすいでしょう。
キャリアプランが思いつかない!4つの原因と対策
キャリアプランが思いつかない原因は、おもに以下の4つです。
- ゴールが決まっていない
- 逆算で考えていない
- 理想が大きすぎる
- 自己評価が低い
原因の詳細と対策をそれぞれ解説するので、ぜひご確認ください。
1.ゴールが決まらないなら「やりたくないこと」を挙げる
自分が将来どのような存在になりたいのかを具体的に描けず、何を目指せば良いのかわかっていない状態です。やりたいことや興味のある分野を明確にしていないので、最終的に到達したいゴールも決まらず、進むべき方向性を見失っています。
また、自己分析・自己理解が不足しており、強みや適性に基づいた現実的な目標を設定できていないことも原因です。
自分のやりたいことがわからない場合、発想を逆転して「やりたくないこと」をリストアップしましょう。「単調な仕事はしたくない」「残業だらけの日々は送りたくない」など、やりたくないことは比較的思いつきやすいため、理想像を描くきっかけに最適です。
2.逆算で考えられないときは「現在地を把握」する
ゴール(将来の理想像)が決まっているにもかかわらず、具体的なキャリアプランを立てられない場合、逆算で考えていない可能性があります。例えば、マネジメント業務に興味があって「〇年後には管理職に就きたい」という目標もあるのに、管理職になるまでの過程がわかっていない状態です。
キャリアプランを立てる際は、自分の現在地を把握したうえで、ゴール到達に向けて何が必要かを理解し、それをプランに反映する必要があります。最終的なゴールに直結する目標ではなく、3年後・5年後・10年後と段階的に目標を設定することが大切です。
3.理想が大きすぎるときは「身近なロールモデル」を探す
高すぎる理想像を設定した結果、現実とのギャップが大きくなってしまい、キャリアプラン作成に悪影響をもたらしている状態です。ゴールに現実味がないので、具体的な行動計画に落とし込めなくなっています。
理想を下げる必要はないものの、ゴールは実現可能な範疇で設定する必要があります。例えば、未経験の職種に転職する場合、まずは与えられた仕事を一通り覚えてから、役職を目指すといった流れが適切でしょう。
現実的な理想像をイメージする際は、ロールモデル(手本となる人物像)を探すと効果的です。仕事のスキルやキャリア、ライフスタイルなどを参考に「こうなりたい」と思える人を探しましょう。
4.自分を過小評価する人は「自己分析で強みを把握」
自己評価が低いことで自分に自信が持てない人は、将来の理想像をイメージしても「どうせ実現できない」などと考えがちです。失敗をおそれる傾向にあるので、キャリアプランを立てることすら諦める人もいます。
また、自己評価が低い人は行動力が欠けているケースも多いため、初動が遅くなりがちです。
自分を過小評価する人は、基本的に自己分析が不足しています。自分の弱みだけでなく強みにも目を向けることで、理想像をイメージしやすくなり、キャリアプランの作成も進めやすくなるでしょう。
また、自分では「当たり前」「大したことない」と思っているスキルが、他社にとっては魅力的な強みと認識されるケースもあります。
専門家アドバイス: キャリアプランが思いつかない時期があっても、決して焦る必要はありません。「これじゃないかも」と感じる気持ちも大切な手がかりです。もし理想がまだ見えなくても、「これなら心地いいかも」と思える方向に少しずつ目を向けてみましょう。身近な人の働き方からヒントを得るのも、やさしい一歩になります。
キャリアプランに合う会社を見つけるならOpenWorkを活用しよう
キャリアプランを立てた結果、現職では理想を実現できないと判断した場合、転職を視野に入れましょう。自分に合う会社を効率良く探したいなら、社員・元社員のクチコミをチェックできる「OpenWork」の活用がおすすめです。
OpenWorkなら「退職検討理由」だけではなく、「組織体制・企業文化」「入社理由と入社後ギャップ」「ワークライフバランス」など、カテゴリ別にクチコミを検索できます。そのため、自分のキャリアプランと合致するか確かめやすい点が魅力です。
「働きがい・成長」のクチコミを閲覧すれば、理想とする働き方ができるか、キャリアを積める環境が整っているかといった点を判断できます。また、経営方針や事業展開を確認し、自分のやりたいことを実現できるかチェックするのも一案です。
さらに、OpenWorkでWeb履歴書を登録すれば、企業や転職エージェントからスカウトが届き、キャリアプランを提案してもらえる可能性があります。キャリアプランの作成で迷っている方は、ぜひ活用してみてください。
まずは無料ユーザー登録(1分)まとめ:適切なキャリアプランで将来をより良くしよう
キャリアプランは、将来の目標に向かって一歩ずつ進むための道しるべとなります。自己分析や理想像のイメージングを通し、自分の思いが反映された本当に価値のあるキャリアを築けるようになるため、より良い将来を望むなら必須の取り組みです。
年齢や職種に応じて考えることで、実現性・具体性のあるキャリアプランを作成できます。まずはゴールを設定し、逆算する形で目標を設定してみましょう。
キャリアプランを通じて将来の理想像と方向性が決まったら、OpenWorkのクチコミを参考にしつつ、自分に合う転職先を探してみてください。
まずは無料ユーザー登録(1分)専門家アドバイス: キャリアプランに迷ったときは、「やりたいこと」より「やりたくないこと」から見つめ直すのもひとつの方法です。心が疲れてしまった場面や、誰かに褒めてもらった経験を丁寧に思い出してみると、少しずつ自分の大切にしたい働き方が見えてくることもあります。違和感も、自分らしさへの手がかりになりますよ。
専門家プロフィール
古田文子
■資格
国家資格キャリアコンサルタント
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■プロフィール
キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、様々な活動をしている。フミコ人材育成研究所代表。