仕事が続かないのはなぜ?要因や特性別の対処法を解説

この記事でわかること

  • 仕事が続かない要因はさまざまあり、対処せずに放置するとキャリアパスや社会的信用の低下、収入の不安定化などのリスクがある
  • 自分に合った仕事を見つけるには、自身の特性や価値観を整理し、無理なく続けられる環境や仕事内容を選ぶことが重要
  • 仕事が続かない悩みを抱えた場合でも、相談できる支援先などを活用することで、前向きにキャリアを築くことができる

せっかく仕事に就いたにもかかわらず、なかなか継続しないと感じる場合、職場環境や仕事内容とのミスマッチ、発達障害の特性など、さまざまな要因が関係している可能性があります。

そのため「仕事が続かない」と感じたときは、自己理解を深めたり、職場での働き方を工夫したり、もしくは専門機関のサポートを活用したりすることで、働きやすい環境を整えるのがおすすめです。

この記事では、仕事が続かない代表的な要因・特性と、要因・特性別の対処法を解説します。仕事が続かない要因や自分の特性を正しく理解し、状況に応じた適切な対処法をとることで、無理なく働き続ける道を見つけることができるでしょう。

監修者からのファーストアンサー: 仕事が続かないのは、職種や職場と自身の性格・特性がミスマッチであることが原因の1つだと考えられます。この記事を参考に、自分の特性を客観視し、より自分に合った仕事の選び方やサポートの活用法を考えてみましょう。

「仕事が続かない」人の割合

厚生労働省「令和5年雇用動向調査」によると、2023年の離職率は15.4%でした。一般労働者では12.1%、パートタイム労働者では23.8%となっています。年によって数値の上下はあるものの、直近約15年間はいずれも14~15%程度の人が毎年離職している状況です。

同じく厚生労働省が公表している「新規学卒就業者の離職状況(令和3年3月卒業者)」によると、就職後3年以内の方の離職率は新規高卒就職者で38.4%、新規大学卒就職者で34.9%となっています。

「仕事が続かない」と感じる人のなかには、離職を繰り返す自分に対して負い目がある人もいるかもしれません。しかし、仕事が続かないというのは決して珍しいことではなく、誰にでも起こりうる身近な課題であることがわかります。

出典:
厚生労働省|令和5年雇用動向調査結果の概況
厚生労働省|新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します

【セルフチェック】仕事が続かない6つの要因・特性

仕事が続かない背景には、個人の特性や仕事に対する適性、職場環境、心理的要因など、複数の要素が関係しています。自分に当てはまる要因・特性を正しく理解することが、対策や働き方の見直しにつながる第一歩です。

専門家アドバイス: 仕事を続けたいのに続かないという人は、自己理解を深めることで対策がわかってきます。たとえば、いつも似たような理由で退職してしまう場合も、理由を書き出すだけで退職する原因(共通項)が見えてくるので、次の仕事の選び方や面接でするべき質問といった、具体的な行動に移すことができます。仕事に何を求めているかといった価値観なども紙に書き出して、頭の中を整理するところから始めてみましょう。

1.目的意識がない

下記のような目的意識を持てないまま転職すると、次の職場でもやりがいを感じられずにすぐ離職するという、悪循環に陥るおそれがあります。

  • 仕事に求めるものが明確でない
  • 自分のやりたいことがわからない
  • 仕事の楽しさが見出せない
  • 将来の目標があいまい

仕事は人生の多くの時間を割くものであり、何のためにやっているのかわからない状況で続けるのは難しいものです。多くの人にとって、「お金を稼がないといけないから」「働いていないと情けないから」といった消極的な理由だけで働き続けるのは苦痛でしょう。

2.飽きっぽい

下記のような特徴のある人は、同じ職場で同じ仕事をコツコツやり続けることが苦手かもしれません。

  • 仕事にすぐ飽きてしまい、ほかのことをしたくなる
  • 人よりも好奇心が旺盛で、新しい仕事や刺激を求めてしまう
  • 新しいことにチャレンジしたい気持ちが強い

新たな仕事を始めたばかりのときは、好奇心から一生懸命業務に取り組むものの、興味が薄れてきた途端、ほかの人のやっている仕事に心を奪われてしまうのです。

近年は、日本でも転職に対する価値観が変わってきており、飽き性の人が新たな環境にチャレンジするハードルも下がってきています。それだけに、次から次へと職を転々とするケースも少なくないでしょう。

3.コミュニケーションが苦手

大半の職場はチームで動く場面があるため、下記のようにコミュニケーションが苦手な人はうまく馴染めず、孤立してしまいがちです。

  • 上司や同僚とのコミュニケーションがうまく取れない
  • 職場で孤立感や疎外感を抱えている
  • 仕事でわからないことがあっても周囲に助けを求められない

民間企業が2024年に行なった、仕事が続かない理由に関する意識調査によれば、仕事が続かない理由の第1位は「人間関係でつまずく」でした。

有効回答の半数近くがこの理由を挙げており、いかに職場の人間関係に問題を抱えているかがわかります。

どのような職場環境でも人間関係はついて回るので、転職したとしても新たな人間関係の問題が発生し、短期間で転職を繰り返すことになるかもしれません。

出典:
株式会社R&G|【475人に調査】仕事が続かない理由ランキング!改善したいこと7選も紹介

4.ストレス耐性・忍耐力が低い

下記のようにストレス耐性が低い人も、仕事が続かない傾向にあります。

  • 強いストレスやプレッシャーに弱い
  • 我慢することが苦手
  • 忍耐力が不足している

ストレス耐性が低いと、周りから注意されたり悪く見られたりするのを嫌うあまり、自分の意見が言えなくなってしまいます。我慢しようと頑張るものの、負担を感じやすい分、早めに限界を迎えてしまうので、早期離職につながるのです。

また、仕事のうまくいかない原因が自分にあると自分自身を責め続けた結果、無理をして体調を崩してしまうことも少なくありません。

忍耐力が低い人も、職場環境や仕事内容が自分に合っていない現状に我慢できず、早期退職につながりがちです。

5.発達障害である

自分の持つ特性が原因で、仕事がなかなか続かないケースもあります。代表的なものが発達障害によるものです。

発達障害とは、自閉スペクトラム症、ADHD(注意欠如・多動症)、学習障害など、生まれつき脳の発達に特性があり、他人とのコミュニケーションや、行動、注意力などに何かしらの困難を抱える状態を指します。

発達障害は病気ではなく、生まれ持った特性なので、大人になってから発現するものではありません。しかし、社会に出るとコミュニケーションが高度化し、かかわる人の数も増えるため、それまで気付いていなかった発達障害に初めて気付くパターンも少なくないのです。

こうした特性が、職場環境や仕事内容とのミスマッチを引き起こした結果、早期離職を繰り返すケースがあります。

実際、OpenWorkのクチコミでも、次のような声が寄せられています。

退職検討理由: ADHD傾向があったためか、やりながら覚える、⼈が多くて常に騒がしい環境、⾃分のポジションが不透明などなど⾊々重なって鬱になり退職しました。普通の⼈なら1週間で覚えられる仕事だと思います。

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退職検討理由: わたしのADHD傾向が顕になってきて、それによってあまりの仕事のできなさに鬱になったため。この会社は全然悪くない、むしろ私がいた事業所は優しい⼈ばかりで、しんどいときも声をかけてくれたし、励ましてくれた。ただただ⾃分が不甲斐なかっただけ。

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厚生労働省が2022年に行なった調査によると、医師から発達障害と診断された人の数は、全国で87.2万人いることがわかっています。それだけ多くの人が、自分の特性と付き合って生きているのです。

次のような特徴に当てはまる人は発達障害の疑いがあるため、メンタルヘルスの専門家に相談することをおすすめします。

  • 他人の気持ちを理解するのが苦手
  • 話していると相手を怒らせてしまうことがある
  • 会話がかみ合わないことがしばしばある
  • あいまいな指示の仕事が苦手
  • マルチタスクで仕事を進められない

出典:
厚生労働省|令和4年生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)結果の概要

6.HSPの特性がある

早期離職につながりやすい特性として「HSP」も挙げられます。

HSP(Highly Sensitive Person)とは「非常に繊細な人」という意味で、生まれつき強い感受性を持っており、外部からの刺激や他人の感情に対して敏感に反応する特性を持つ人のことです。HSPも発達障害と同様、病気ではなく生まれ持った特性です。

HSPの特性がある人は、職場環境や人間関係に人一倍気を遣ってしまうため、疲れやストレスを感じやすく、結果として仕事が続きにくい状況を生むことがあります。

OpenWorkのクチコミでも、HSPの特性が要因で離職したという経験談が寄せられています。

退職検討理由: 病気になりHSP気質が強まったせいか、数時間⼀般レジに⼊れられるのが苦痛になったため。

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退職検討理由: 内向型やHSPといった⼈の⽴場では、環境があまり合っていないと感じます。年功序列で、どんな結論を出すにもチームや上司に納得してもらい、承認を受けるように、何事も集団としてアクションを起こします。これは、チームとして合意形成を図るのが苦ではない⼈には問題ないことかもしれませんし、むしろ周りは協⼒的なスタンスです。
しかし、内向型の⼈からしたら、他⼈の⽬を気にした発⾔をする機会が多いことや、周囲の忖度、⼈をいかに動かせるかが優秀かどうかの判断軸として⼤きい社⾵、偉い⼈ほど1⼈になる時間がほぼなく打ち合わせばかりといったところが難点です。

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HSPの割合は全人口の約15~20%(約5人に1人)とされ、決して少なくありません。HSPには「DOES」と呼ばれる4つの傾向があるとされているので、これらの傾向に当てはまる場合は、メンタルヘルスの専門家に相談するとよいでしょう。

  • Depth of processing(深く考える)
    じっくり考えごとをしたり、悩んだりする。あらゆる可能性を想定する
  • Overstimulation(過剰に刺激を受けやすい)
    常に気が張った状態。小さなことが気になるあまり、寝つきにくくなる
  • Empathy and emotional responsiveness(感情反応の強さ、強い共感力)
    他人の気持ちに自分も引きずられてしまう。他人の機嫌がとても気になってしまう
  • Sensitivity to subtleties(些細なことを察知する)
    五感などの感覚が過敏で強い刺激が苦手。他人が気付きにくいことにも気付く

【要因・特性別】仕事が続かない場合の対処法

自分に当てはまる要因・特性が見つかったら、それに合った対処法をとることで、悩みを解消できる可能性があります。

ここでは、前章で解説した要因・特性別に、仕事が続かない場合の対処法を解説します。加えて、要因・特性ごとに、続けやすく、能力を発揮しやすい仕事や職場環境の特徴も紹介しましょう。

目的意識が持てない場合

目的意識がないために仕事が続かないという人は、ハードルがそれほど高くない小さな目標を立て、目標達成のために仕事をこなすのが効果的です。

小さな目標でも、達成感や成功体験を積み重ねることで、仕事に対するやりがいを持つことができます。仕事にやりがいが生まれれば、会社や職場を好きになり、長期間働く原動力になるかもしれません。

明確な達成感を保つためには、数字が明確で目標設定がしやすい仕事や、自分でやったことの成果が見えやすい職種を選ぶとよいでしょう。例えば、営業職や販売職などの売上や成果で評価される仕事、プロジェクト型で目指すべきゴールが明確な仕事などは、達成感が得やすいのでおすすめです。

OpenWorkのクチコミでも、達成感のある仕事で働きがいを感じている人が多くいます。

組織体制・企業文化: ベンチャー気質で⽬標達成意識が⾼く結果を出す⼈は環境も含めて仕事がしやすい。

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働きがい・成長: 成果が⽬に⾒えやすいため、達成感は感じやすいです。頑張ればがんばった分だけ返ってくるので、若いうちから裁量権を持って働かせてはくれる環境では、あるかなと思います。

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飽きっぽい性格の場合

飽き性で仕事が続かない場合、変化やバリエーションに富んだ仕事、さまざまな人と交流する機会の多い仕事を選ぶのが効果的です。新しいことにチャレンジしやすい職場環境に身を置くのもよいでしょう。

具体的には、ITやクリエイティブ職、営業、イベント企画など、トレンドの変化や案件・顧客ごとの違いが大きい分野の仕事がおすすめです。職場環境としては、社内異動やジョブローテーション制度がある会社だと、飽きずに続けられる可能性があります。

また、自分の適性から離れた仕事だと飽きを感じやすいので、自分の興味や強みを自己分析し、適性に合った仕事を選ぶことも長続きのポイントです。

とはいえ、自分に合った仕事をなかなか見つけられない場合もあるでしょう。そのようなときは、「仕事は仕事」と割り切って、プライベートで好奇心を思い切り満たすというのも一つの考え方です。

OpenWorkのクチコミでも、変化の大きい職場で仕事を楽しんでいる例が多く見られます。

組織体制・企業文化: 外資系企業の為、上が結果出ないと変わる。その都度組織や⽅針が変わるので変化に強い⽅、飽きっぽい型には常に楽しめる。

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組織体制・企業文化: 創業社⻑なので、家事代⾏を産業として根付かせたいという社⻑の強い思いが社内に浸透しています。現状維持は衰退の始まりということで、常に新しい事、進化しようという⾵⼟で、スピード感がある会社です。地盤を固めながら新しいことを進めていくので、やることが沢⼭あり、たまに疲れてしまうこともあるのですが、チャレンジ精神があるとか、飽きっぽいタイプの⽅は常に新しいことに取り組めて、会社も成⻑しているのでマッチしていると思います。

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コミュニケーションが苦手な場合

人とのコミュニケーションが苦手で仕事が続かない場合、人とかかわる機会の少ない、個人作業が中心の職種を選ぶのがおすすめです。

例えば、データ入力やメールの送受信がメインの事務職や経理、パソコンでの個人作業が多いプログラミング、Web制作、ライティング、黙々と作業することの多い工場・倉庫でのライン作業などが挙げられます。

また、静かで落ち着いた職場環境の会社を選ぶのもよいでしょう。明確な業務指示があって、指示に従って淡々と業務をこなせば良い職場なら、最小限の人間関係で働くことができます。業務時間中は業務に集中でき、無理に雑談や飲み会への参加を求められない環境かどうかも、確認しておきたいところです。

OpenWorkのクチコミでも、落ち着いた環境で黙々と仕事をしたい人向きの企業が多く紹介されています。

ワーク・ライフ・バランス: 仕事が個⼈作業のため気軽にやすむことができます。

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組織体制・企業文化: オフィスはものすごく静かで落ち着いた⼈が多い。真⾯⽬な⼈や黙々と作業したい⼈にあってる。

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ストレス耐性・忍耐力が低い場合

ストレス耐性や忍耐力の低い人が、ノルマや目標が設定されている仕事に就くと、何とか達成しようと頑張りすぎて体調を崩してしまうおそれがあります。

こうした特性のある人が仕事を続けるには、ノルマやプレッシャーが比較的少なく、マイペースに進められる職種や業務を選ぶのがおすすめです。

具体例としては、数字のノルマやプレッシャーの少ない事務職や図書館スタッフ、決められた作業をコツコツとこなす工場作業員や清掃員などが挙げられます。

ストレス耐性の低い人は、知らぬ間に自分を追い込んでしまうケースも多いため、勤務時間や働き方が柔軟で、自分の体調に合わせて休みやすい職場環境を選ぶことも大切です。

こうした環境に身を置けば、ワーク・ライフ・バランスを適切な形に見直せます。メンタルヘルスに理解があり、職場に産業医やカウンセラーを配置している会社を選ぶと、より安心して働けるでしょう。

OpenWorkのクチコミでも、社員のワーク・ライフ・バランスやメンタルヘルスに理解のある会社を選び、自分に合った働き方を実現している人は多くいます。

ワーク・ライフ・バランス: 職種によっては仕事が忙しい時期もあるが総じて精神的にも⾁体的にもプレッシャーは少なく⽐較的良好なワーク・ライフ・バランスを保つことができる。⾁体的でいうと20時間程度の残業でせかせかすることも少なく精神的にも⾼いプレッシャーを与える上司は少ないため⾃分のペースではたらくことができる。

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女性の働きやすさ: 家庭の都合や家の事情など制限がある働き⽅に対しては寛⼤。メンタルヘルスケアに対しても⼿厚いサポートがある。

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発達障害を抱えている場合

発達障害と一口にいっても、持っている特性の種類によって適している仕事は異なります。

まず、ASD(自閉スペクトラム症)の傾向がある人は、「興味のあることに対する集中力が高い」「定められたルールのもとで常に正確な作業ができる」「他人とのコミュニケーションが苦手」といった特性があるとされます。

そのため、静かな環境で決められた作業を黙々と続けられるデータ入力や、工場のライン作業、一人で1つのことに集中できる研究職などが向いているでしょう。

次に、ADHD(注意欠陥・多動症)の傾向がある人は、「アイデアが豊富」「行動力や決断力がある」「落ち着きがなく、注意不足が多い」といった特性があります。

よって、クリエイティビティが求められる企画職や、クライアントや案件によって仕事内容が異なる営業職、イベントスタッフなどが向いているかもしれません。

発達障害を抱えているために働きにくさを感じているなら、公的機関や民間企業が提供する就労移行支援などの外部サポートの活用も積極的に検討しましょう。以下で紹介するクチコミのように、発達障害を抱える人でも、適性のある仕事なら長く続けられる可能性があります。

働きがい・成長: 授業をメインで持たない塾屋さんです。その代わり、マネジメント能⼒やマルチタスク業務はとても強化されます。バックオフィスもそこそこ機能しているので、⼤⼿の有り難さは感じます。
また、単純作業を続けるだけの仕事じゃないので⾃分のようなADHDっ気のある集中⼒の続かないタイプは割と性に合ってました。⾊んな職種があるので、空きは少ないけど、飽きもこないと思います。

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HSPの傾向がある場合

外部からの刺激に敏感で、他人の感情を察知する能力に長けたHSP傾向の人は、静かで落ち着いた環境かつ人間関係の摩擦が少ない職場が適しています。

仕事内容や職種を選ぶのももちろんですが、HSPの場合、働く環境で選ぶことの重要性が高いのが特徴です。例えば、少人数でアットホームな職場や、在宅勤務・フレックス制度などによって働く環境を選べる会社であれば、どのような職種でも比較的ストレスを感じずに働けるでしょう。

仕事内容を選ぶ際には、人とのコミュニケーションが少なく、一人で集中して取り組めるライター、データ入力、研究職、図書館スタッフなどが向いています。

共感力や感受性の高さを活かせるクリエイティブ職や福祉職、カウンセラー、動物に対する共感力が求められるドッグトレーナーや飼育員なども適性があるかもしれません。

仕事が続かないことの4つのリスク

背景にさまざまな要因があるとはいえ、仕事をすぐに辞めてしまうことにはデメリットもあります。ここでは、仕事が続かないことで考えられる4つのリスクを紹介します。

1.キャリアアップできない

専門的な知識や経験を身に付けるには、ある程度の時間がかかります。そのため、短期間で離職すると専門的な知識や経験が身に付かず、自分の強みをアピールしにくくなります。実績が積み上がらないので、昇給や昇進などのキャリアアップのチャンスを逃しやすくなるでしょう。

周囲がキャリアを積み重ねていくなか、自己成長や達成感を得る機会も減ってしまうため、将来的なキャリア形成が難しくなるリスクもあります。

2.転職が難しくなっていく

1つの仕事が続かず、短期間での離職を繰り返していると、転職活動において採用担当者から「またすぐ辞めるのではないか」と不安を持たれやすくなります。
特に、専門的なスキルの習得に時間のかかる職種では、転職回数の多い応募者の採用を見送る傾向が強いと考えられます。

民間調査によれば、採用時に「転職回数1~2回」で気にすると回答した企業が10%だったのに対し、「転職回数3回」で気にすると回答した企業は40%に上りました。

反対に「転職回数は気にならない」と回答した企業は全体の15%にとどまっています。このことから、転職回数が3回以上になると、転職活動に影響する可能性があるといえるでしょう。

出典:
リクルートエージェント|転職回数が多いと選考で不利?―選考通過するための5つのポイント

3.収入・生活が不安定になる

仕事が続かないと、安定した収入を得るのが難しくなるリスクもあります。離職するたびに収入が途切れ、アルバイトなどの非正規雇用で働く期間が長くなれば、生活基盤が不安定になりやすく、不安や心配からストレスを感じるようになるかもしれません。

また、クレジットカードやローンの借入審査では、現在の勤め先の「勤続年数」や「安定した継続収入があるかどうか」といった点が重視されます。

一般的に6ヵ月~1年以上の勤務が融資の基準といわれており、短期での離職や転職直後の審査は通りにくい傾向にあるので注意が必要です。

4.自己肯定感・自信が低下する

仕事が続かない経験を繰り返すと、「自分は何をやっても続かないダメな人間だ」と、自分を否定的にとらえがちになります。自己肯定感や自信がどんどん低下し、周囲と自分を比べて落ち込んだり、失敗を恐れてチャレンジできなくなったりすることもあるでしょう。

こうした負の感情が積み重なっていくと、うつ病などになってしまい、さらに仕事が続けられなくなるという悪循環に陥りかねません。精神疾患で就業が困難になると将来設計や貯蓄が難しくなり、経済的な不安から、精神がますます不安定になるおそれもあります。

専門家アドバイス: 今の職場で「辞めたいかも」と考えるようになったら、まずは家族や友人、同僚や先輩など身近な人に相談してみましょう。励ましやなぐさめではなく的確なアドバイスがほしい場合は、専門家に相談するのもオススメです。悩み焦る気持ちはとてもよくわかりますが「急がば回れ」です。できることから1つずつ取り組んでみましょう。

まとめ:自分の特性を受け入れ、無理のない働き方を見つけよう

仕事が続かない背景には、目的意識やストレス耐性、発達障害などの特性、職場環境や仕事内容とのミスマッチといったさまざまな要因があります。

「努力が足りない」「現状に甘えている」と自分を責めるのではなく、仕事が続かない要因を明確にしたうえで、自分の特性や苦手なことを冷静に受け入れることが大切です。

自分だけで悩みを抱え込まず、信頼できる職場の上司や同僚、会社の産業医、カウンセラー、外部の相談窓口などに相談しながら、自分のペースで無理なくやれる働き方を見つけましょう。

自分らしく働ける企業を探すときには、実際にその企業で働く社員のクチコミをチェックするのが有効です。社員のクチコミを確認したいならOpenWorkをぜひご活用ください。また、実際にその会社の社員・元社員に対してさまざまな質問を投稿できる「質問機能」もご活用ください。
社員・元社員の生の声を聞くことで、より自分とマッチした企業を探すことが可能です。

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専門家アドバイス: 仕事が続かない原因は、自己理解などが不足している以外にも企業側の情報開示不足や人間関係といった、入ってみないとわからないことである場合も考えられます。入社してみないとわからないため、対策も難しいでしょう。
仕事が続かないことで自己嫌悪に陥る前に、もう一度自己理解から始め、自分が本当は何に躓いているのかを見極めると同時に、この記事を参考にしながら、自分に合った働き方を見つけてみましょう。

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