転職を後悔!実態と対処法を体験者の声と統計を踏まえて紹介
監修者

岡 佳伸
■資格
特定社会保険労務士
国家資格キャリアコンサルタント
2級キャリアコンサルティング技能士
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
この記事でわかること
- 転職後に後悔した人の割合は11.4%で、後悔に至った理由の第一位は「賃金」
- 「仕事内容のミスマッチ」「人間関係がうまくいかない」「前職のほうが良く見えてしまう」など、転職後悔は複数のタイプに分類される
- 転職の後悔を乗り越えるための心理的アプローチの方法は3つある
- 再転職を検討するなら、後悔の要因を分析しつつ、キャリアビジョンを明確にすることが大切
転職後、10人に1人は後悔するとされており、誰しもが転職に満足できているわけではありません。賃金・労働環境・人間関係など、後悔を感じる要因は多岐にわたるので、まずは自分が何に対して後悔しているのか、現状を分析する必要があります。
そして、次の転職で失敗しないためには、企業選びで欠かせない3つのポイントを押さえることが大切です。
この記事を読めば、転職で後悔した人がそれを乗り越えて良いキャリアをつかんだ実例を知ったうえで、前の会社に戻る・再転職するなど、自分が次に実行すべき行動を決断できるでしょう。
専門家からのファーストアンサー: 転職後に後悔する人は一定数存在しますが、重要なのは「原因の分析」と「次のアクション」です。本記事では後悔の種類とその乗り越え方を紹介しているので、納得のいくキャリア選択の一歩を踏み出すきっかけにしましょう。
あなただけじゃない!転職後に後悔する人の割合とリアルな理由
転職後に後悔するケースは決して珍しいことではないので、自分一人でその気持ちを抱え込む必要はありません。その根拠として、転職後に後悔を感じた人の割合と後悔に至った理由を、政府の統計データに基づいて解説します。
少なくとも10人に1人は転職して後悔している
厚生労働省が公開している「令和2年転職者実態調査の概況」によれば、転職後の勤務先に対して「不満足」と回答した人の割合は11.4%です。つまり、少なくとも10人に1人は転職後の結果に満足できず、後悔を感じていることになります。
さらに、今後の転職希望に対する調査で「機会があれば転職したい」と回答した人の割合は21.0%でした。この調査結果から、転職後の職場に満足している人がいる一方で、不満を抱えている人も少なからずいることがわかります。
転職後に不満を抱える要因は「賃金」が最多の27.1%
厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況」では、転職後の勤務先に対する満足度を項目別に調査していますが、「不満足」と回答した人が最多なのは「賃金」で、その割合は27.1%です。
【転職後に不満を抱える要因ランキング】
順位 | 項目 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 賃金 | 27.1% |
2位 | 労働時間・休日・休暇 | 16.3% |
3位 | 人間関係 | 14.2% |
4位 | 会社の将来性 | 13.2% |
5位 | 安全や衛生等の職場環境 | 11.3% |
また、不満ランキング上位の項目に関するクチコミをOpenWorkから抜粋したので、以下も併せてご覧ください。
退職検討理由: 会社は大企業であり、ネームバリューもあるため友人、親戚からは評価されます。ブランドも良いイメージがあるので、評価は高いと思います。ただし、実際に働いてみると給料は低い。作業環境が悪い等の不満点が多くあります。
この社員クチコミを見る >>年収・給与制度: 職制(いわゆるマネジャー層)の給料はいいですが、一般社員、特に若い人たちの給料は、他の自動車メーカーと比べると低い気がします。業績が良い時にもなかなかベース賃金アップにならないです。
この社員クチコミを見る >>【労働時間・休日・休暇に関するクチコミ】
退職検討理由: 平日は朝8時から夜の22時過ぎまで、土日も働いている管理職の姿を見て、こうはなれないなと思ったため転職を決意した。
この社員クチコミを見る >>ワーク・ライフ・バランス: 人材不足過ぎて、日程の調整が難しい。休みの優遇自体はきくが、突然人が足りなくなって休めなくなることも多数。場所によっては、何ヶ月も有給を取れない場所も。
この社員クチコミを見る >>【人間関係に関するクチコミ】
組織体制・企業文化: 社員の仕事に対する気持ちの低さは非常に感じます。社員同士の仲はあまりよくない印象です。退職者が非常に多いのですがそこに原因があると思います。
この社員クチコミを見る >>組織体制・企業文化: 仕事の成果に問わず、上司に気に入られれば高い評価が付き、昇格することができる。そのため、仕事が出来ない人が自分の上司になることもある。悪い意味で自分勝手な人が多く、自分の出世のことしか考えていない人が多々いるため、人によっては居心地の悪さや違和感を感じることが多いと思う。
この社員クチコミを見る >>【会社の将来性に関するクチコミ】
企業分析[強み・弱み・展望]: 中堅層に依存した企業形態。若い人が育たないので、会社の成長が見込めない。
この社員クチコミを見る >>組織体制・企業文化: トップダウン。CEOはじめ執行役員以上は(特にパンデミック以降)ボトムアップの意見を求めるメールの発信やイントラネット上の動画配信など各社員へ寄り添う態度を見せていたが、実際会議(あるいはオンライン会議)で顔を合わせると、経営サイドの意見や自身の長年の経験をかざし話を進め、結果的に社員を突き放す形になっている。肩書きによる社内階級へ固執する社員(特に課長、部長クラスに散見)もそれなりに存在し、主任以下の若い社員(中途も含め)は不満を抱え、双方の間を取り持つ主事クラスの社員は辟易としている。
この社員クチコミを見る >>【安全や衛生等の職場環境に関するクチコミ】
退職検討理由: 立ち上げから関わってますが、去年頃から内部のガタつき、マネージャー陣の疲れを感じる機会が目に見えて増えた。一番の原因は人件費及び予算削減のメスが大きく入ったことにより、組織の肉が削ぎ落ちすぎたため社内環境が健全でない部署が多いことにも起因していると思っている。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: 職場の体制が整っておらず、無駄な事務作業が多い。また、不祥事が多発しており、問題の収束が全く見えず、取引先と顔を合わせるのが恥ずかしい。
この社員クチコミを見る >>【セルフチェック】あなたの「転職後悔」タイプと原因・対処法
転職を後悔している場合、まずは何を・どのように後悔しているのか現状分析を行ないましょう。後悔の原因を明らかにすれば、適切な対処法を検討しやすくなります。
今回は「転職後悔」を6つのタイプに分類し、専門家の意見も取り入れながらチェックリストを作成しました。各タイプの原因と対処法も詳しく解説していますので、セルフチェックをするとともに、どう対処すべきかを確認しましょう。
下記のリストから、ご自身に当てはまる項目にはどれか見ていきましょう。
1つもしくは2つ当てはまった型の原因と対処法を確認することで、あなたが今抱えている、漠然とした転職への後悔を分析できます。
- 入社後の職種や業務が思っていたものと違った
- 転職先の業務が自分に向いていない
⇒上記に当てはまる方は、「仕事内容ミスマッチ型」かもしれません
- 転職先の人間関係がうまくいかないと感じている
- 自分だけが浮いている気がする
⇒上記に当てはまる方は、「人間関係不適応型」かもしれません。
- 転職前に希望していた年収より低い、残業や休日出勤がある
- 「聞いていた話と違う」と感じる部分が多い
⇒上記に当てはまる方は、「条件不一致型」かもしれません。
- 勤務先の仕事の進め方や価値観に馴染めない
- 働き方や考え方が自分には合わないと感じる
⇒上記に当てはまる方は、「社風ミスマッチ型」かもしれません。
- 業務内容や労働環境はいいものの、会社に将来性が見込めない
- 給与や賞与が遅延したり、優秀な社員の退職が目立っている
⇒上記に当てはまる方は、「将来不安型」かもしれません。
- 前職に不満があって転職したはずが、転職してみると「前の職場の方が良かった」と感じてしまう
⇒上記に当てはまる方は、「期待外れ型」かもしれません。
仕事内容ミスマッチ型
転職先で携わった仕事が当初のイメージと異なっていたり、単調で退屈に感じたりするなど、ミスマッチから不満が生じるタイプです。
おもな原因としては、転職先の職種や業界に関する情報収集が不足していたことが挙げられます。また、やりたかった仕事が自分の性格や能力に合っていなかったケースも考えられるでしょう。
【仕事内容のミスマッチに関するクチコミ】
退職検討理由: 自身には合っていなかった、ただそれだけです。良くも悪くもガツガツとした営業スタイルが合っている人にとっては若くして多く稼げる最高の仕事だと思います。
この社員クチコミを見る >>仕事内容ミスマッチ型に該当する場合、自分が向いていないと感じる要因を分析しつつ、ミスマッチをスキルアップで補えるか客観的に判断しましょう。積極的に新しい知識・技術を学んだり、業務への理解を深めたりすることで、転職先に適応できる可能性があります。
あるいは上長に相談し、部署移動や業務変更といった調整を依頼するのも一案です。ただし、同じ職場で仕事内容を変えることは容易ではないので、状況次第では再転職が最適な手段となります。
人間関係不適応型
転職先での新しい人間関係にうまく馴染めず、対人ストレスから後悔してしまうタイプです。
年収や労働条件などほかの条件を重視し、社内の雰囲気を確認していなかった人がよく当てはまります。また、職場の年齢層と自分の年齢に大きなギャップがあることを、事前に調査できていなかったケースも考えられます。
【人間関係に関するクチコミ】
退職検討理由: 給料が低く、階級を上げないと年収が上がらないと感じたため。また、人間関係が悪くなり、相手が役職者だとモロにその影響を受ける印象がある為、その部分に嫌気が差して退職を決めた。
この社員クチコミを見る >>仮に転職先が同じ業界・業種であっても、職場の雰囲気や人間関係はそれぞれ異なるので、職場に馴染むには時間がかかるとあらかじめ認識しておきましょう。人間関係の問題はどの職場でも起こりうるため、対人ストレスをコントロールする術を学ぶ機会と考えられれば、自身のスキルアップにつなげられます。
特定の人物によって人間関係の問題が発生している場合、上長や産業医に相談しましょう。
条件不一致型
入社後、転職先から提示されていた労働条件と実情が大きく異なっていることが発覚した結果、企業への不満や不信感が生じるタイプです。
求人票や労働条件通知書の確認が足りなかったこと、企業側が契約や約束を反故にしたことなどが原因として挙げられます。
【条件不一致に関するクチコミ】
退職検討理由: 求人票記載の基本給の中には先払い退職金が含まれており、退職金を確定拠出年金などにまわす人は求人票通りの給料はもらえない。また、等級が上がっても昇給はほとんどなく、現場リーダーになっても手当は5,000円/月。割に合わない。同等の業務をしている他社と比べて圧倒的に給与面の水準が低い。
この社員クチコミを見る >>このタイプに該当する場合、まずは労働条件通知書や雇用契約書などを確認してください。実際の労働条件と一致しない場合、企業が労働基準法に違反している可能性があるので、転職先に相談することを検討しましょう。
文面に残っていない細かい条件の不一致は、企業内での連携不足も考えられるため、上長などに一度確認すべきです。
社風ミスマッチ型
転職先の社風が自分のスタイルに合わず、息苦しさや働き辛さを感じて後悔してしまうタイプです。
実際に働いている人の声を参考にするなど、転職前に行なうべき情報収集が不足していたときに起こりがちです。また、経験のない社風であったため、実際に働くまでミスマッチに気付かないケースもあります。
【社風のミスマッチに関するクチコミ】
退職検討理由: 対外的なイメージは「常に新しいことにチャレンジし、日本と世界をひっぱっていく存在」となっているかもしれないが、社内の雰囲気は「昔ながらの製造業」というイメージが強く、仕事のみならず子育てや介護に関しても数十年前の考え方を信じて疑わない方々が多い印象。また、年功序列が色濃く残っており、安定志向で徐々にキャリアを積み上げて給与を伸ばしていきたいと考える社員が多い。職場によっては、士気が低いこともある。
この社員クチコミを見る >>仕事に必要なスキルをしっかり身に付けていても、企業ならではのやり方にマッチしなければ、高く評価されない可能性があります。転職先の社風に馴染めない要因を分析したうえで、過去の経験ややり方に固執せず、必要に応じて柔軟な対応を取るよう心がけることが大切です。
できる限りの対応をしても合わない場合は、再転職がおすすめの対処法となります。
将来不安型
転職先で実際に働いた結果、企業としての将来性に不安を感じて後悔するタイプです。
入社前に営業収益や今後の事業展開をよく確認していなかったこと、離職率の高さやキャリアアップのサポート不足に転職してから気付いたことなどがおもな原因です。また、吸収合併や行政処分レベルの不祥事など、入社後に企業で大きな変化が起こるケースもあります。
【将来の不安に関するクチコミ】
退職検討理由: 会社が合併したことで、社員数が大幅に増えました。これに伴い、給料が上がりにくくなりました。合併前は社員の評価が直接給料に反映されやすかったのですが、合併後はそうした透明性が失われ、多くの社員が給料の伸びに対する不満を抱くようになりました。給与制度は評価制度丸味で大きく変わりました。以前は社員の努力や成果が構成に評価され、昇給や昇格のチャンスが多かったのですが、合併後はそのような制度が廃止されました。新しい評価制度では、社員の個々の努力や成果よりも組織全体のパフォーマンスが重視されるようになり、個人の頑張りが評価されにくくなりました。
この社員クチコミを見る >>業績不振に対する不安の場合、一時的な問題で終わる可能性もあります。転職したばかりなら焦って決断せず、まずはキャリアを積み重ねてスキルアップを図るのも一案です。
一方、給与の未払いが続く場合などは、状況の好転はほぼ見込めないため、真剣に再転職を検討しましょう。
期待外れ型
期待に胸を膨らませて転職するも、仕事内容や待遇が期待外れでがっかりするタイプです。
このタイプに該当した人は、前職での不満を解消できるか慎重に判断せず、転職先を決めてしまった可能性があります。
【期待外れに関するクチコミ】
退職検討理由: 大企業の子会社なので、それなりの待遇を受けられ、それなりの制度があると思い入社しましたが...期待外れでした。とにかく教育制度が皆無で人が育たない。使い捨てかのように雇われた若手に仕事の負担が偏る(教育はしない。責任も押し付ける。)→離職する→新規採用という負のスパイラル。そんな状況下でも管理職は何とかしようという気がない。少し気を抜くと休日出勤することになるし福利厚生も法律通りなので、在籍するメリットがあまりないかなと思いました。
この社員クチコミを見る >>転職先が自分の期待に沿わなかった場合、前職との違いを客観的に分析・比較したうえで、冷静に良し悪しを判断しましょう。円満退職ができているなら、前職に出戻ることも検討する余地があります。
専門家アドバイス: 転職後の後悔は、まず「何が期待と違ったのか」を紙に書き出し、原因を明確にすることから始めましょう。そのうえで、上司に相談して部署異動を打診する、口コミサイトで他社の情報収集を行なう、必要であれば再転職の準備を始めるといった具体的な行動につなげることが大切です。
転職の後悔を乗り越えるための3つの心理的アプローチ
「転職の後悔」というネガティブな感情と向き合い、うまく乗り越えるためには、心理的な側面から自分を見つめ直すことが大切です。
ここでは、転職の後悔に対して効果が見込める、3つの心理的アプローチを紹介します。
1.「失敗」ではなく「経験」ととらえる
転職後にミスマッチが起こったとしても、それを最初から「失敗」と決めつけず、自己理解を深めるための貴重な「経験」ととらえるようにしましょう。単に転職を後悔するだけだと現状は変えられないため、早めに気持ちを切り替えることが大切です。
例えば、任された仕事がやりたかった仕事ではなかった場合、実務経験を積み重ねる機会と考えて、まずは取り組んでみましょう。そのなかで、自分でも気付かなかった才能が開花したり、新しい仕事にやりがいを感じたりするなど、プラスにつながるかもしれません。
現在の職場で得られるものはないか探すことで、転職の後悔が前向きな気持ちに転じる可能性があります。
2.メンタルヘルス維持のためのセルフケアを行なう
転職は今後の人生を大きく左右する出来事であり、働く環境が一変するので、ストレスを感じるのは至極当然のことです。しかし、体力的・精神的な負担が大きいと、気持ちが沈んでマイナス思考に陥りやすくなるので、適度に自分をねぎらってリフレッシュする必要があります。
メンタルヘルス維持の基本は、規則正しい生活を送ることです。「質の高い睡眠」「バランスの取れた食事」「適度な運動」を普段から心がけることで、心身の状態が整い、おのずと気持ちが前向きになります。
また、趣味に没頭する時間やリラックスする時間もセルフケアにつながるため、きちんと確保しましょう。
なお、仕事のやる気に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。
仕事のやる気がでない!原因と対処法を知って心身の健康を取り戻そう【専門家監修】
3.一人で抱え込まずに周囲に相談する
転職で後悔する事態に陥ったら、信頼できる友人・家族・元同僚など、自分の気持ちを正直に話せる相手を見つけて相談しましょう。キャリアカウンセラーや転職エージェントなど、専門家に相談を持ちかけても構いません。
一人で悩みや不安を抱え込んでいると、安易に再転職を決断してしまったり、メンタルヘルスに悪影響が生じたりする可能性があります。
周囲から客観的なアドバイスや精神的なサポートを受けると、転職先で働き続けるべきか、再転職を検討すべきか冷静に判断できるようになり、状況のさらなる悪化を防ぐことができます。場合によっては、知人の紹介で転職する「リファラル採用」のチャンスをつかめる可能性もあるでしょう。
再転職を検討する際に取り組むべきこと3選
転職の後悔から再転職の考えに至った場合、あらためて後悔しないよう、事前にしっかり準備を整えておきましょう。
ここでは、再転職を検討する際に取り組むべき3つのタスクについて解説します。
1.キャリアビジョンを明確にする
再転職を検討しているなら、後悔の要因をきちんと分析したうえで、今後のキャリアビジョンを明確にすることが大切です。キャリアの軸を見直すことで、数ある選択肢のなかから、今の自分に必要なキャリアは何かを見極める力が養われます。
さらに、今の職場で得られるスキルやキャリアが明確になる可能性もあるので、再転職以外の選択肢も含めたうえで最適解を検討できます。
再転職でも後悔することにならないよう、自己分析は確実に行ないましょう。
2.再転職のデメリットを把握する
短期間での再転職はマイナス評価につながりかねないので、慎重に決断・行動する必要があります。「入社前に約束していた条件を反故にされた」など、やむを得ない理由で再転職を考えている場合であっても、まずは今の職場の上長や人事担当者と話し合いましょう。
そして、再転職に至ったとしても、今の職場に対する不満が解消されるとは限らないことを理解しましょう。次の転職先によっては、状況が今より悪化する可能性も考えられます。
3.再転職の時期を検討する
再転職を成功させるためには、時期を慎重に検討することが大切です。特に退職してから転職活動を始める場合は、貯蓄で生活費を賄える期間を考慮し、焦って次の転職先を決めないようにしましょう。
一方、今の職場で働きながら転職活動を進めると、金銭的な負担が少なく済むだけではなく、経歴に空白期間が生じないというメリットもあります。時期に迷った際は、次の転職先を決めずに退職するのは思いとどまったほうが無難です。
専門家アドバイス: 転職を検討する際は、まず「何を解消したくて再転職したいのか」を明確にしましょう。そのうえで、退職前に今の職場で改善できる可能性を探ることが重要です。また、在職中に転職活動を進めることで、焦らず冷静に次の一手を選べます。
次の転職で失敗しないために!企業選びで欠かせない3つのポイント
再転職を成功させるためには、後悔の要因や転職先に対する希望条件を踏まえつつ、自分に合った企業を選ぶ必要があります。
企業選びで欠かせない3つのポイントを、OpenWorkのクチコミやデータを最大限に活用する方法とともに解説するので、ぜひ参考にしてください。
1.「社員クチコミ」で入社後のギャップを防ぐ
OpenWorkでは、社員・元社員のクチコミを多数掲載しています。実際に働いた人の意見や不満が載っているため、情報の信頼性が高く判断材料として役立ちます。特に「入社理由と入社後ギャップ」や「面接で聞いていた話との違い」といった内容に注目しましょう。
さらに、クチコミ掲載企業の平均年収や待遇、福利厚生の利用実態なども閲覧できます。「社員の士気」「20代の成長環境」など、求人票ではなかなか把握できない情報も含め、スコアで一目瞭然です。
年齢別の年収推移も確認できるので、将来の年収もイメージしやすいでしょう。
2.社員・元社員への質問
OpenWorkであれば、気になる情報が見つからない場合、自分から社員・元社員に対して直接質問することが可能です。この機能を利用すれば、福利厚生・賞与・転勤・役職など、さまざまな情報に関する疑問や不安を解消できます。
各企業ページから簡単に投稿できるため、心理的なハードルが低く、気軽に質問しやすいことも魅力です。
3.企業から直接スカウトが届く
OpenWorkに履歴書を記載すると、同サイトに高評価のクチコミが集まっている企業からスカウトが届く場合があります。スカウトが来た企業の社員・元社員のクチコミや年収データを確認することで、後悔のない転職をつながるでしょう。
選考前に面談をしてくれる企業も多いので、不安を解消しやすい点も見逃せません。
また、スカウトを送付した企業は基本的に採用意欲が高いので、選考でも有利になります。
まとめ:転職の後悔を活かして未来を切り開こう!
転職の後悔は珍しいことではないため、過度に落ち込む必要はありません。重要なのは、後悔の理由や要因をきちんと把握し、同じ失敗を繰り返さないことです。
そして、自己理解を深めて自分らしいキャリアを築くためには、転職後に感じた後悔を貴重な学びとして吸収したうえで、今後の動向を決める必要があります。
再転職を検討する場合、失敗を繰り返して後悔しないためにも、事前に企業をリサーチすることが大切です。OpenWorkでは、企業のクチコミ・年収・残業時間・有給休暇消化率など有益な情報を網羅しているため、ぜひご利用ください。
まずは無料ユーザー登録(1分)専門家アドバイス: 転職に後悔はつきものですが、その経験を無駄にしないことが重要です。「なぜ後悔したのか」「次は何を重視するべきか」を明確にすることで、自分に合ったキャリアを見極める力が養われます。焦らず、情報収集と自己分析を重ねることが成功への近道です。今後のキャリアを前向きに見直すきっかけにしましょう。
専門家プロフィール

岡 佳伸
■資格
特定社会保険労務士
国家資格キャリアコンサルタント
2級キャリアコンサルティング技能士
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
消費生活アドバイザー
他資格60種類取得済み(行政書士、宅建、貸金業務取扱主任者有資格者等)
■プロフィール
グッドウイル、カヤバなどで人事労務を担当した後に、厚生労働事務官(ハローワーク勤務)雇用保険業務に携わる。現在は開業社会保険労務士として活躍。各種講演会講師及び新聞、週刊誌等に取材記事掲載、NHKあさイチTVスタジオ出演。