仕事がつまらないと感じる10の原因と対処法|自己診断で今すぐできる改善方法【専門家監修】
監修者

藥井遥
やくい社会保険労務士事務所代表
■資格
社会保険労務士
国家資格キャリアコンサルタント
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
産業カウンセラー
この記事でわかること
- 「仕事がつまらない」と感じる原因は10個ほどあげられる
- 「仕事がつまらない」からと言って、ネガティブな行動(サボる、愚痴を言うなど)は控えよう
- どうしても「仕事がつまらない」場合は転職も視野に入れるのが大事
仕事がつまらないと感じる状態は、特別なことではありません。実際に、約3割の社会人が「仕事が辛い」と感じているという調査結果もあり、多くの人が同様の悩みを抱えています。
しかし、そのまま放置してしまうと心身の不調やストレスの蓄積、キャリアの停滞などにつながるおそれがあるため注意が必要です。
この記事では、「仕事がつまらない」と感じるおもな10の原因と、それぞれに対する具体的な対処法を紹介しています。また、今すぐ辞めるべきか、もう少し頑張るべきかといった判断基準も解説します。
専門家からのファーストアンサー: 「仕事がつまらない」と感じる理由は、業務内容だけでなく人間関係や働く環境などさまざまな要素が影響しています。自分が職業人生で何を大切にしたいのかを考えてみることが大切です。状況に合った対処法を実践し、それでも改善が難しい場合には、異動や転職も選択肢として前向きに検討しましょう。
3割の人は「仕事が辛い」と感じている
「仕事が辛い」と感じている人は、実は少なくありません。
ある民間調査によると、「仕事とはそもそも辛いものであり、そこに楽しさを見出すことは困難だ」と感じている人の割合を調べた結果、全体の約3割が「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答しています。
また、「どちらでもない」と答えた人も4割近くにのぼり、仕事に対して前向きな感情を持つ人はむしろ少数派であることが明らかになりました。
出典:リクルートワークス研究所「「そもそも仕事はつらいもの」観を正面から考える」
「仕事がつまらない」という気持ちは無力感やモチベーションの低下につながりやすく、「仕事が辛い」と感じやすくなります。
以下は、実際に「仕事がつまらないこと」を理由に退職を検討している社員クチコミの一部です。
退職検討理由: とにかくつまらない。慣れてしまうとかなり虚無感が湧く。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: 仕事がつまらない、単一的なルーティンワークが基本。独創的なアイデアも規制の前に無意味と化し、誰でもできる仕事と化している。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: つまらないことが最も大きな理由である。つまらないのは、まったく自分に権限がないし、かつ今後も権限がないであろうことがわかっているためである。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: とにかく動きが遅い。また仕事の内容がとんでもなく無意味でつまらない。仕事の大半は上司の機嫌をうかがうことであり、いかにハンコを押させるかを競うものである。
この社員クチコミを見る >>仕事がつまらないと感じる背景には、仕事のレベルが自分に合っていない、成長を感じられないなどさまざまな理由があります。
一方で、成長を感じられる仕事や、自分のレベルに合った仕事で成果を感じやすい仕事はやりがいを感じやすいといえるでしょう。
実際、オープンワークが調査した「働きがいのある企業ランキング2025」の上位企業には、「仕事が楽しい」といった前向きな社員クチコミが多く寄せられています。
「働きがいのある企業ランキング2025」上位企業のクチコミ
1位:株式会社電通
働きがい・成長 クライアントの課題を解決するということ、クライアント担当の想いを達成するという、ニアリーイコールな部分をビジネスマンとしても、一人の営業としても同時に満足させられる瞬間があり、そのときに働き甲斐を感じるというのが、正直な実感です。
この社員クチコミを見る >>働きがい・成長 クライアントワークを通じて(広告コミュニケーション領域中心にはなるが)いくらでも自分の知見や世界を広げることができる。入社時に「電通に定年までいれば10回分の人生を歩める」と定年間際の大先輩に言われたことがあるが、年次を重ねるにつれてその意味がわかる。
この社員クチコミを見る >>働きがい・成長 若手のうちからチャンスをもらえる機会が多い。また、自分から働きかけていくことで、いくらでもチャンスはつくれるような会社。好きなこと・やりたいことを発信し続けていれば声をかけてもらえることもあるし、自分で仕事をイチから作っていくことも頑張れば可能。
この社員クチコミを見る >>2位:株式会社セールスフォース・ジャパン
働きがい・成長 毎月の達成度が翌月の給料に反映されるので、頑張りがすぐ数字・お金として自分のもとに入ってくる。また、年間だけでなくクォーターごとに成績優秀者を表彰したり、もっと短期間で成果を競うSPIFの開催など、さまざまなタイミングでいろいろな人にスポットが当たるように工夫してあるので、頑張った!という実感は得られやすい環境だと思う。
この社員クチコミを見る >>働きがい・成長 保守運用・テクニカルサポートエンジニアに従事しているので、やはり自分が持っている技術的な知見を用いて問題を解決できたときや、その結果としてお客様や社内の関係者から感謝の言葉をもらったときに、働きがいを感じます。
この社員クチコミを見る >>3位:三井物産株式会社
働きがい・成長 社員一人ひとりの頑張り、地道な努力がのちに日の目を見ることになるという信頼感があるため、自然と自分以外の誰かの努力に対しても積極的に激励を送り、称賛する風土がある。国内外を問わず、業界を問わず、ほかの一流企業と仕事をする機会にも恵まれること。
この社員クチコミを見る >>働きがい・成長 取り扱う事業規模も大きく、各種事業エリアにおけるプレゼンスの高さもあって国内外の大手優良プレーヤーとさまざまな協業も可能。
この社員クチコミを見る >>4位:株式会社電通総研
働きがい・成長 上下関係なく人を尊重する文化があると感じる。若手でもどんどん意見を求めるし、仕事も任せられる。叱責や詰めるようなことをする人はほとんど見たことなく、後輩であっても丁寧なコミュニケーションを取る人が多いと思う。
この社員クチコミを見る >>働きがい・成長 いろいろな意味で大企業的な安定感がありながらも、伝統的な大企業のような堅苦しさはほとんどない点が良いと思う。私自身、いわゆる伝統的な日系大企業からの転職組であるが、挑戦しやすい、したいと思える環境だと思う。
この社員クチコミを見る >>5位:株式会社マクニカ
働きがい・成長 純粋なネットワークエンジニアリングの知識、技術が磨けるだけでなく、世界でも最先端のITセキュリティ機器の情報、技術に触れることができることに加え、顧客がグローバル企業、大企業、官公庁等日本の中枢を担う立場で予算も大きいため、スケールの大きな最先端の仕事ができる楽しさがある。
この社員クチコミを見る >>働きがい・成長 ほかの企業の事務職に比べたら給料ボーナスともに良いほうかと思うので、モチベーションにつながっています。業務面でいうと、年次が浅くても希望を出せばどんどん仕事を任せてもらえます。任された仕事を自分なりに頑張れば、その頑張りに見合った評価がもらえます。
この社員クチコミを見る >>6位:アビームコンサルティング株式会社
働きがい・成長 クライアントの年次が上の方々と若いうちから話すことができ、良い刺激となっている。また、同期にも優秀な人材が多いので切磋琢磨して働くことができる。自身で上流から案件をすすめていくことができるため、単なる作業者とならずに仕事できるところも良い。
この社員クチコミを見る >>働きがい・成長 クライアントに感謝されたときはとてもやりがいを感じる。また、バックボーンが違うメンバー(出身会社や国籍など)とチーム一丸となって進めていくのもこの会社として働きがいがある。
この社員クチコミを見る >>7位:PwCコンサルティング合同会社
働きがい・成長 コンサルティングファームであるため、企業の大規模な業務改革や事業計画策定、中央省庁などの日本全体に影響のある事業など、難易度が高く・インパクトの大きな仕事をできることに働きがいを感じます。
この社員クチコミを見る >>働きがい・成長 個人事業主のような感じなので、やればやるだけ自分の査定やボーナスに跳ね返ってくるのでわかりやすい。またグローバルとのコラボ促進のためグローバルのスタッフへの稼働コストの考え方も変えるなどの配慮もあり、やろうと思えばグローバルをレバレッジしたプロジェクトも可能。
この社員クチコミを見る >>8位:株式会社リクルート
働きがい・成長 基本的に数十名単位のグループに所属し営業活動を行なうが、グループ内で助け合ったりナレッジを共有する文化が根強く、営業として成長実感を得られる。また、グループによるとは思うがプライベートなどでもメンバー間で交流があり、非常にウェットな人間関係のなかで居心地の良さを感じられる。
この社員クチコミを見る >>働きがい・成長 いろいろな組織があるため、自身の強みや興味、身に付けたい力によって、異動なども可能。また、多くの方が働いているので、偏った価値観ではなく、いろいろな価値観を持った方と働けることも魅力。皆総じて、ある程度アタリマエ基準が高かったり、成長意欲が高い方が多いため、刺激も受ける。
この社員クチコミを見る >>9位:株式会社キーエンス
働きがい・成長 業績を最大化するにあたって有用だと判断されれば、自分の意見・考えがとても通りやすい。少なからず自分が所属するチームに関しては、新卒の意見だから......という文化はない。そのため組織を変えていきたい、引っ張っていきたいというモチベーションが常に高い人にとってはとても良い職場だと思う。
この社員クチコミを見る >>働きがい・成長 売上が上昇し、営業利益が上昇し、給料が上がる。自分と会社の成長を実感できるという面では働き甲斐を感じた。また、自分が開発した商品が、先週何台売れ、去年より増えた、減った、といった情報がタイムリーに開発に届くので、次もっと良い商品を作りたいというモチベーションにつながっていた。
この社員クチコミを見る >>10位:日本アイ・ビー・エム株式会社(IBM)
働きがい・成長 技術の最先端にチャレンジすることが推奨されるため、前例がなかったり、スタンダードがない分野での初めての事例を作ることができる。またナレッジシェアが推奨されるため、必ずそういった成果はシェアされる機会が与えられ、その事例をもとに新しいビジネスが生まれていくため、非常に達成感がある。
この社員クチコミを見る >>働きがい・成長 取引先が日本を代表するような大企業であることが多く、普段生活していて、なかなかお会いすることができないような人と接点を持つことができる。また、常に最新のトレンドや技術を用いた変革を求めている会社であるため、自然とそういったものに触れ合えることができる。そういった環境で働くことは自身の成長につながると感じます。
この社員クチコミを見る >>引用:OpenWork「働きがいのある企業ランキング2025」
自己診断チェック|あなたの「仕事つまらない」度を確認
「なんだか最近、仕事が楽しくない」----そんな気持ちを抱えている方もいるのではないでしょうか。
以下のチェックリストで、あなたの「仕事つまらない」度を確認してみましょう。5個以上で注意、8個以上なら仕事への満足度がかなり低下しているサインかもしれません。
仕事つまらない度チェックリスト
- 仕事内容が自分に合っていない
- 仕事量や残業が多すぎる
- 人間関係があまり良くない
- 成長を感じられない
- 努力しているのに成果が出ない
- 理想と現実のギャップが大きい
- 正しく評価されない・給料が低い
- 仕事に飽きてしまった
- やりがいや意味を感じられない
- 休日が少ない
<チェック数が0~4個:現状維持または少し工夫が必要なレベル>
仕事に対して大きな不満は抱えていないものの、いくつかの点で改善の余地があるかもしれません。日々の業務に小さな目標を設定したり、新しいスキルを学んだりすることで、より充実感を得られる可能性があります。
<チェック数が5~7個:要注意レベル>
仕事への満足度が低下し始めているサインです。「つまらない」と感じる原因を具体的に特定し、改善策を考えてみましょう。例えば、上司に業務内容について相談する、社内の勉強会に参加するなど、自分から行動を起こすことが大切です。
<チェック数が8~10個:仕事への満足度がかなり低下しているサイン>
仕事への満足度がかなり低下しており、このままではモチベーションの維持が難しくなる可能性があります。キャリアプラン全体を見直す良い機会かもしれません。異動希望を出す、転職を検討する、キャリアコンサルタントに相談するなど、より具体的な行動を視野に入れましょう。
専門家アドバイス: 「仕事がつまらない」と感じるのは、職場や自分への期待と現実が乖離しているというサインです。チェック数が多い場合は、単なる気分の問題と捉えず、環境や働き方が自分に合っているかを見直すタイミングと捉えましょう。大切なのは、自分が「仕事をつまらない」と感じる正体は何なのかを突き詰めて見つめ直すことです。自分の心と向き合うことは最初は難しく感じるかもしれませんが、そんな時は友人や家族、キャリアコンサルタントなどに自分の話をじっくり聞いてもらうことで考えが整理できたり、自分の思いに気付けたりすることもあります。
チェック数にかかわらず、「仕事がつまらない」と感じる気持ちが続く場合は、一人で抱え込まず、信頼できる同僚や上司、友人、またはキャリアアドバイザーなどに相談してみることをお勧めします。
【原因別にチェック!】仕事がつまらないと感じる原因と対処法
「仕事がつまらない」と感じる理由は1つではありません。ここでは、代表的な10の原因とその対処法を紹介します。
1.仕事内容が自分に合っていない
自分の適性と仕事内容が合っていなければ、仕事がうまくいかず、「つまらない」と感じやすくなります。たとえ興味のある仕事でも、自分に合っていなければストレスに感じるようになり「仕事が辛い」「つまらない」といった感情につながることがあります。
退職検討理由: 自分には合っていないと感じ、退職をした。自分では気にしていないつもりでも、クライアントからの問い合わせ、管理者の態度で、知らぬうちにストレスになっており、最終的に電車で勤務地の最寄りに近づくにつれ、体調が悪くなることが何日か続いたので、退職した。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: 業務内容が評価基準と合っていないことによるモチベーションの低下。流行りの技術を使える機会が少なく、技術力向上という観点でも不安があった。
この社員クチコミを見る >>【対処法】
こうした場合には、まず自分が「なぜつまらないと感じているのか」を明確にすることが第一歩です。
そして、与えられた仕事を受け身でこなすのではなく、能動的に取り組む姿勢が大切です。例えば、仕事の質を上げる工夫や小さな改善提案など、自分で仕事をつくる意識を持つことで、やりがいや達成感を得られる可能性も広がります。
2.仕事量や残業が多すぎる
仕事が忙しすぎる状況が続くと、余裕を持って取り組むことが難しくなり、叱責やプレッシャーが重なることで仕事に対するモチベーションを保てなくなることがあります。
たとえ好きな仕事でも、キャパシティを超える業務量を抱えることによる慢性的なストレス状態は心身の健康を脅かし、やりがいや達成感を感じにくくなってしまいます。
退職検討理由: とにかく残業が多いです。9:30〜20:30完全退社となっていますが、ほぼ全社員が9:00前には出勤し、20:30に退社していました。求職者に連絡するのが18:00以降になるので、仕方のないことだとは思いますが、ノルマとして毎日何人に電話、何人に面談への案内をしなければならないため、早く帰ることはできませんでした。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: 課にもよるが慢性的に残業時間が多い。月30時間は当たり前。休日出勤も厭わない体制。休日出勤すれば59時間に達することもある。リーダー職以上は総じて残業時間が多くなる傾向。
この社員クチコミを見る >>【対処法】
このような場合は、まず自身の時間の使い方を見直し、タスク管理やスケジュール調整のスキルを身に付けることが役立ちます。また、AIなど業務効率化ツールの導入を試してみるのも一つの方法です。
ただし、そもそも物理的にこなせない業務量であるなら、上司や人事部門に相談し、適正な負担への調整を求めることも重要です。
3.人間関係があまり良くない
仕事における人間関係は、やりがいや充実感に大きな影響を与えます。社内での関係が良好であれば、目標を達成した喜びや成果を共有できますが、関係が悪いとその喜びも半減し、仕事がつまらなく感じてしまうことがあります。
さらに、社内の雰囲気が悪かったり、陰湿な言動やパワハラがあったりする環境では、モチベーションが下がるばかりか、心身へのストレスも深刻になりがちです。
退職検討理由: 人間関係がきついと感じるときがある。女だけの職場で、陰湿な話が聞こえてきたりすることもある。人が少ない店舗だと、合わない人ともうまくやっていかなければならずなかなか苦労もあると思う。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: 人間関係でのストレスが多く、体力的にもきついため、自分の健康のためにフルタイムで長く続けられないと思ったから。
この社員クチコミを見る >>【対処法】
人間関係の改善はおもに「自分が変わる」か「相手に変わってもらうよう働きかける」の2つの選択肢があります。
例えば、一度「合わない」と感じた人に対しても、ランチに誘ったり、業務外で雑談をしてみたりすると印象が変わることがあります。
ただし、業務上の必要を超えた強い指導がある場合や業務に支障が出るほどのストレスを感じる場合は、上司に相談し、配置を調整してもらうなどの対応も必要です。
4.成長を感じられない
仕事のなかで自分の成長を実感できる瞬間は、やりがいや充実感につながる大きな要素です。
しかし、単調な作業ばかりが続く、責任ある仕事を任せてもらえない、教育や指導体制が整っていないといった環境では、次第にモチベーションが下がり、「仕事がつまらない」と感じるようになります。
退職検討理由: あまりにも単純なことをずっとしていて、成長を感じられず、自分がこの会社でやりたいことのビジョンも思い浮かびませんでした。仕事内容も隙間事業なため、やりがいを見出すのが難しいと感じました。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: 成長を感じられない。このままでは年齢だけを重ね市場価値が下がっていく一方だと感じたため。また管理職はメーカー経験者がほとんどで、キャリア形成面でも不安を感じたため退職を決意した。
この社員クチコミを見る >>【対処法】
このような状況においては、まず自分の目標を小さく設定し、「できることを少しずつ増やす」ことを意識するとよいでしょう。あるいは、思い切って業務に関する資格の取得を目指すことで、日々の仕事に目的が生まれます。
こうした積み重ねが、最終的にキャリアアップにつながる道筋にもなります。
5.努力しているのに成果が出ない
仕事に真剣に取り組んでいるのに成果が出ないと、やりがいを感じにくくなり、「仕事がつまらない」と感じるようになります。
このような場合、自分の努力が足りないわけではなく、会社の評価体制そのものに問題がある可能性もあります。また、そもそも仕事内容が自分に合っていないなかで努力を重ねても、成果が出にくく、モチベーションが続かなくなってしまいます。
こうした状況が長引くようであれば、転職を視野に入れるのも一つの選択肢です。
実際に、以下のような声もあります。
退職検討理由: 成果が出ないと転勤をせまられる。何か変えないとダメだと半強制。ほぼ強制でやらされる。断って退職しました。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: 常に結果を出し続けないと難しいです。2年経過すると完全フルコミッションの給与体系に変わっていくので、なかなか成果が出ない月が連続して続いていくと一気に給料が下がっていってしまいます。
この社員クチコミを見る >>【対処法】
努力しても成果が出ないときは、自分の努力が間違っていないかを冷静に確認することが大切です。「努力すること」自体が目的になっていないか、目標設定は適切か、その目標に対して正しい方法で取り組めているかを見直してみましょう。
また、「成果を出さなければならない」という強いプレッシャーが、自分を追い込んでいないかにも注意が必要です。努力の方向を調整することで、見える景色が変わることもあります。
6.理想と現実のギャップが大きい
就職前に抱いていた理想と、実際に働き始めてからの現実とのギャップに戸惑うことを「リアリティショック」といいます。
例えば、希望していた部署や仕事内容と異なる配属になった場合、期待外れな気持ちから「つまらない」「だるい」と感じてしまうこともあります。
このギャップが大きいと、モチベーションの低下だけでなく、不安感増加や自己効力感の低下など心理面においてマイナスの影響を及ぼします。
理想と現実のギャップについて、次のような声が寄せられています。
退職検討理由: 最大の理由としては、入社時に約束されていた金額からは大きく離れたレベルでの年収だったこと。首都圏ではとても生活できるレベルじゃないので、これが最大の要因となった。次に、メンバーが若く、知識も経験も不十分な方達が本社業務をこなしており、そこに不安を感じたこと。仕事を進めるなかで若手のフォローに割く時間が多く、自分の成長を阻害すると感じた。最後に、入社時に約束されていたポジション、業務のいずれとも違っていたこと。
この社員クチコミを見る >>【対処法】
リアリティショックから抜け出すのは、一人では難しい場合があります。自分のなかだけで抱え込まず、上司や信頼できる第三者に相談することが解決への近道になります。
また、「仕事は与えられるものではなく、自分から作っていくもの」と意識を切り替えることも大切です。
最初から思いどおりにいかなくても、少しずつ経験を積み重ねることで、自分に合った道が見えてくるはずです。一歩ずつ進むことを意識しましょう。
7.正しく評価されない・給料が低い
自分の努力や成果がきちんと評価されていないと感じると、やりがいやモチベーションが失われ、「この仕事はつまらない」と思いやすくなります。
また、給料が低すぎると生活にゆとりが持てず、仕事とプライベートの両方に悪影響が出ることもあるでしょう。報酬と業務負担のバランスが取れていない環境では、日々の働きが空虚に感じられてしまいます。
退職検討理由: 数字だけでしか評価されない、正しくすることが正義ではないというようなことを上司に言われた。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: とにかく待遇が悪く、給料は低いのに少人数制を取っているため、低賃金でかなり仕事の負担が大きいです。また、設備や備品、消耗品に投資してもらえず、かなり評価がやりにくいです。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: 評価制度の不誠実さです。一部の人に仕事が集中する割に、それが評価されることはないため働き損になります。もちろん昇給ほとんどしません。優秀で努力家な人ほど負荷がかかるため、採用人数が多いものの退職者も多いです。この点が改善される見込みがないと思ったため、退職することにしました。
この社員クチコミを見る >>【対処法】
会社の評価制度や給与体系は、自分の努力だけでは変えられないのが一般的です。気になる点があれば、上司に「どのような基準で評価されているのか」「何を達成すれば昇給につながるのか」などを具体的に確認してみましょう。
また、評価をただ待つのではなく、自分の取り組みや成果を積極的にアピールすることも重要です。
それでも改善が見られない場合は、自分のスキルや経験に見合う評価を得られる職場への転職を検討してもよいでしょう。
8.仕事に飽きてしまった
仕事に慣れてくると、成果を上げたり評価されたりしていても、飽きてしまうことがあります。特に、同じ作業の繰り返しや業務内容が能力に対して軽すぎる場合には、やりがいを感じにくくなり、「退屈」「つまらない」と感じやすくなります。
以下は、そのような職場で働いていた人の声です。
働きがい・成長: 慣れると単純なマッチングに飽きてくる。ひたすら数、売上を上げるものが評価されて、生産性などは見られていない。残業してでも売上を作った人が評価される体制。昭和の会社のよう。
この社員クチコミを見る >>退職検討理由: なかなかやりがいがなく飽きてくる。上に行くまでに時間がかかる。できる社員とそうでない社員のレベルの差が激しすぎる。
この社員クチコミを見る >>【対処法】
毎日同じような業務を続けていると、飽きが来るのは当然のことです。そのような場合は、短期的な目標に縛られるのではなく、「長期的に何を目指すのか」を考えてみましょう。
例えば、「来年までに資格を取得する」「〇〇の技術を身に付ける」といった目標を立てることで、日々の業務にも意味が生まれ、やりがいや達成感を感じやすくなります。
9.やりがいや意味を感じられない
「自分はなぜこの仕事をしているのか」と思う瞬間が増えてきたら、それはやりがいを見失いかけているサインかもしれません。
仕事を通じて誰かに感謝されたり、きちんと評価されたりする場面がないと、やりがいを感じにくくなります。
また、自分の興味のない分野を担当している場合や、会社やチームに貢献している実感が持てない場合も、仕事がつまらなく感じる原因となるでしょう。
こうした悩みは、以下のようなクチコミにも表れています。
退職検討理由: 年功序列のため上に上がりにくく、さらに社内営業が上手な方が昇格している気がします。安定を求めて入社をしましたが、特別なスキルが身に付くわけでもなく、社会から取り残されてしまう気がして退職を決意しました。
この社員クチコミを見る >>働きがい・成長: お客様の笑顔を見てやりがいを感じたなどきれいごとは言っていられません。正直、やりがいを感じることはありませんでした。唯一楽しかったのは仲の良いアルバイト従業員と話すことくらいでした。
この社員クチコミを見る >>【対処法】
このようにやりがいを感じられないときは、まず社内で異動申請を出してみるのも一つの方法です。興味のある部署であれば、前向きに仕事に取り組める可能性があります。
また、「この経験を活かして将来何を目指すのか」といった、より大きな目標を掲げることで、日々の業務にも意味が生まれやすくなります。
それでもなおやりがいや達成感を感じられない場合は、無理に続けず、転職という選択肢を検討することも大切です。
10.休日が少ない
仕事とプライベートのバランスがとれていないと、仕事や職場に対する不満につながることがあります。また、しっかり休めない環境では心身が疲れやすく、集中力や判断力が低下してミスにつながるなどの悪循環に陥るおそれもあります。
生活の質を支える「休日の確保」は、安心して仕事に取り組むことのできる環境づくりにおいて欠かせない要素です。
退職検討理由: 休みが少ないこと。有休なしだと年間休日数が89日しかありません。さすがにちょっとキツイかなと思います。
この社員クチコミを見る >>ワーク・ライフ・バランス: 休みがとにかく少ない。年間休日も少なく年末年始も繁忙期であるため休めない。土日など学生時代の友人から遊びや飲みの誘いがくるも基本仕事となるため参加することができない。特に旅行なんて行くことは不可能に近い。
この社員クチコミを見る >>【対処法】
まず知っておきたいのは、会社員には労働基準法で認められた「年次有給休暇(以下「有休」)を取得する権利」があるということです。
有休を取得することに対して不利益を与える行為は認められていません。2019年4月から施行されている働き方改革関連法により、会社が年に10日以上の有休が付与される労働者に対し、基準日から1年以内に少なくとも5日間の有休を取得させることが義務化されています。
それでも有休が使えない、休みづらいといった状況が続く場合は、直属の上司だけでなく、さらに上の管理職に相談するか、最終的には労働基準監督署に相談する選択肢もあります。有休を使いしっかり休むことは、心身の健康を守るためにも、当然の権利です。
専門家アドバイス: 「仕事がつまらない」と感じる原因は人それぞれで、それにより対処法が変わります。大切なのは、自分の状態を冷静に見つめ直し、サポートしてくれる環境(家族や友人、会社や行政の相談窓口など)や資源(人事制度や社会保障制度、法律や転職市場に関する情報など)を最大限活用し、現状を打破できる方法はないか探ることです。現職でできる工夫や環境の変化に挑戦し、それでも状況が変わらなければ、転職など新たな一歩を前向きに検討しましょう。具体的な行動が、停滞感からの脱却につながります。
「つまらない仕事」を続けるデメリット
「つまらない」と感じながら仕事を続けていると、心身にさまざまな悪影響をおよぼす可能性があります。ここでは、仕事がつまらないまま放置してしまうことで生じる具体的なデメリットを紹介します。
キャリアアップや学びの機会を失う
「仕事がつまらない」と感じながら働いていると、ただ時間をやり過ごすことが増え、能動的な工夫や学びがおろそかになってしまうことがあります。
その状態が続くことで、新たな挑戦を避けるようになり、結果的に自分の可能性を狭めてしまうことにもつながります。
ミスが増えて仕事の質が低下する
意欲を持って仕事に取り組めていないと、集中力が続かず、単純なミスが増えることがあります。
その結果、仕事の質が低下し、評価や信頼の面で悪影響を受けるおそれがあります。つまらないと感じたまま仕事を続けることは、結果的に自分自身の価値を下げることにもなりかねません。
慢性的なストレスを抱える
「つまらない」と感じる職場で多くの時間を過ごさなければならないことは、知らず知らずのうちにストレスを溜め込んでしまうことにもなりかねません。
そのストレスが蓄積されると、体調不良につながることもあります。さらに状態が悪化すれば、うつ病などの精神疾患に発展し、復帰に長い時間が必要となるケースもあるのです。
以下の表では、うつ病のサインをまとめています。思い当たる項目がある方は、無理をせず早めに専門家に相談してみましょう。
うつ病のサイン
体からのSOSサイン
- 眠れない、または過度に寝てしまう
- 食欲がない
- 性欲がない
- 体がだるい、疲れやすい
- 頭痛や肩こりが続く
- 動悸がする
- 胃の不快感、便秘や下痢
- めまいがする
- 口が渇く
こころからのSOSサイン
- 気分が落ち込む、気分が回復しない
- 何をしても楽しめない
- 悪いほうにばかり考えてしまう
- 自分をダメな人間だと感じる
- 問題を実際以上につらく感じる
- イライラや焦りが止まらない
- 何もやる気が起きない
- 死にたくなるほど辛いと感じる
周囲から見えるSOSサイン
- 表情が暗く、涙もろくなった
- 自分を責めてばかりいる
- 反応が遅い
- 落ち着かない
- 飲酒量が増える
参考:国立精神・神経医療研究センター「うつ病|こころの情報サイト」
やってはいけない!仕事がつまらないときのNG行動
仕事がつまらないと感じたとき、間違った行動を取ると状況がさらに悪化するおそれがあります。ここでは避けるべきNG行動について紹介します。
適当に仕事をする
その職場で働いている以上、職務専念義務や誠実勤務義務を負っています。
適当に仕事をしたり、サボったりすることで周囲に迷惑がかかるだけでなく、自分自身を見る職場の目は大変厳しいものになるかもしれません。
結果として職場での居場所がなくなり、さらに仕事がつまらなく感じられるという悪循環に陥るおそれがあります。また、評価が下がれば、将来的な昇給のチャンスを逃すことにもなりかねません。
職場で愚痴を言う
つまらない気持ちを職場で愚痴として吐き出すと、信頼関係に悪影響をおよぼすおそれがあります。不満を伝えるなら、感情的にならず「相談」という形で行なうほうが建設的です。
どうしても愚痴をこぼしたい場合は、同僚ではなく社外の友人や家族などに話すのがよいでしょう。
無計画な転職や退職をする
明確なビジョンを持たずに会社を辞めてしまうと、転職先でも同じように「つまらない」と感じる状況に陥る可能性があります。まずは現状の何が問題なのかを整理し、どうすれば改善できるのかを考えることが重要です。
転職を検討する際は、仕事を通じて実現したい目標や、将来的に目指すキャリア像・暮らし方をはっきりさせたうえで、それらに適した企業を選ぶようにしましょう。
自分の気持ちに蓋をしたり無視をする
「仕事は楽しいもの」と無理に思い込もうとするのは、逆効果になることがあります。つまらないと感じる原因を探ろうとせず、気持ちだけを前向きにしようとしても根本的な解決にはつながりません。
心と体のバランスにずれが生じることで、ストレスやうつ病など、深刻な不調を引き起こすおそれもあります。
転職も視野に?「仕事がつまらない」から抜け出すための判断基準
ここまでの対処法を試しても改善が見られない場合は、転職を視野に入れるのも方法の一つです。例えば以下のような状態が続いているなら、環境を変えるタイミングといえます。
- 心身の不調が続いている
- 問題の原因が会社や業界構造にあり、個人の努力では改善が困難
- 社内に目標となる人やキャリアパスが見当たらない
- 会社の将来性に深刻な不安がある
- 仕事内容にまったく興味や適性を感じない
- 改善のための行動を起こしたが、聞き入れられなかった
実際に「前職は営業であり、つまらない仕事であると常々思っていたことから転職を決意した。公共的な仕事をしたいと考え、公務員を目指した」といった声もあります。
転職を検討する際には、次の職場で同じ思いを繰り返さないために、「自分はどのような仕事にやりがいやモチベーションを感じるのか」を事前に整理しておくことが大切です。
まとめ:仕事がつまらないのは"気付き"のチャンス
仕事がつまらないと感じるのは、決して悪いことではありません。その感情は、「自分が何を求めているのか」「今の仕事のどこに不満があるのか」に気付くきっかけになります。
まずは現状の問題点を整理し、改善できることがあれば前向きに取り組んでみましょう。それでも状況が変わらない場合は、思い切って環境を変えるという選択肢も前向きな一歩です。大切なのは、自分が納得して続けられる働き方を見つけることです。
もし転職を考えるなら、国内最大級の社員クチコミ数を誇る情報プラットフォーム「OpenWork」の活用をおすすめします。無料ユーザー登録や履歴書の登録を行なえば、より詳細な企業情報にアクセスでき、ミスマッチのない転職につながります。
社員のリアルな声を参考にしながら、自分に合った職場を見つけていきましょう。
専門家アドバイス: 「仕事がつまらない」と感じる背景には、業務内容だけでなく人間関係や労働環境など複数の要因が絡んでいます。またその「つまらなさ」を分析するときは、自分の職業人生における方針や考え方を整理する機会にもなります。ワークライフバランス、給与、休日、人間関係、成長期待、やりがいや承認。どれが自分の職業人生で大事にしたいものなのか、時には専門家に相談するなどしてじっくり考えてみてください。 そして状況に応じた適切な対処法を実行し、それでも解決が難しい場合は異動や転職も視野に入れて行動することが重要です。
専門家プロフィール

藥井遥
■資格
社会保険労務士
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国家資格キャリアコンサルタント
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
■プロフィール
千葉県八千代市にて、従業員数名~百名以上規模の企業の顧問社労士として、雇用のルール整備や労使トラブル対応、勤怠や労務のペーパーレス化支援、給与計算・労務手続・助成金申請、福祉・介護事業所における処遇改善加算等の実務に携わる。「ハラスメント対策」や「介護や育児との両立支援」などをテーマとした講師実績も多数。